株式会社IHIインフラ建設

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技術紹介

NSP工法

はじめに

 「環境と共生」は、21世紀において最も大きなテーマの1つであります。建設分野においても環境への配慮が厳しく求められています。
 このような中で、環境への負担が少ない「木質材料」が注目され、特に「集成材」、すなわち工業化された新しい「木質材料」の活躍が期待されています。近年、集成材を適用した事例が増加し、橋梁や大型空間構造物へとその適用範囲が長大化、大型化しつつあります。

NSP工法-Top画像

 「NSP工法(NEW JOINT SYSTEM BY PRESTRESS)」は、集成部材の基本的な課題である「接合」に対する改善策として開発された工法であり、プレストレスによって部材を直列に接合するものです。プレストレスを与えることにより、部材接合部には引張応力が生じないため、従来の機械的接合にみられるような「ゆるみ」がなく、高い接合性能を有しており、部材の長支間化、長尺化が可能になります。
 平成14年6月にNSP工法研究会を設立し、現在主としてコンクリートを対象としているプレストレス技術の更なる展開と適用範囲の拡大も期待できるものと考えられます。「NSP工法」に関する調査、研究、開発ならびに技術の普及を目的として、これまでの土木学的発想に加えて、集成材の材質・製造技術、設計・施工および維持管理に至る幅広い観点から調査・研究することにより、木材加工技術およびプレストレス技術の発展と適用拡大に貢献していきたいと考えております。

NSP工法の特長

  • 橋桁の長支間化、大空間建築物の大規模化が可能である。
  • 車道橋の桁など荷重変動の大きい箇所の接合にも信頼性が高い。
  • 接合構造が簡潔であり、美観に優れる。
  • 輸送部材長の制限に対し、集成材を任意に分割することが可能である。

プレストレス集成材の製作

プレストレス集成材の製作1

1、集成材断面を平割にして孔に相当する溝を掘る。

プレストレス集成材の製作2

2、溝が設けられた半断面の集成材を2つ合わせて、着・硬化させる。

プレストレス集成材の製作3

3、孔付き集成材を直列に並べてプレストレスを導入する。

確認試験

 NSP工法の提案に際しては、プレストレスの有効性と持続性を確認する目的で、以下に示す基礎実験と解析を行いました。

NSP工法-確認試験2

試験供試体

NSP工法-確認試験1

載荷試験

  • 接着効果試験
  • プレストレス導入試験
  • 載荷試験
  • クリープ試験
  • 立体FEM解析

NSP工法の発展性

 NSP工法は、部材の長支間化、長尺化を実現させるだけでなく、木造大空間ドームやラーメン構造を形成することも可能であると考えられます。NSP工法は、その高い接合性能から、さらなる適用範囲拡大が期待できます。

NSP工法-橋 NSP工法-ドーム

集成材の製造過程

NSP工法-集成材の製造過程

集成材の製造過程_1

1.ラミナの製作

集成材の製造過程_02

2.ラミナの予備乾燥

集成材の製造過程_03

3.含水率調整

集成材の製造過程_07

7.接着剤塗布

集成材の製造過程_08

8.圧締

集成材の製造過程_09

9.仕上げ切削

集成材の製造過程_10

10.切断・仕口加工・穴あけ

集成材の製造過程_12

12.出荷

NSP工法を用いた木橋の施工工程

NSP工法を用いた木橋の施工工程

NSP工法を用いた木橋の施工工程_01

1.集成材搬入

NSP工法を用いた木橋の施工工程_02

2.組立

NSP工法を用いた木橋の施工工程_03

3.PC鋼材挿入

NSP工法を用いた木橋の施工工程_04

4.緊張

NSP工法を用いた木橋の施工工程_05

5.主桁架設

NSP工法を用いた木橋の施工工程_06

6.完成