新開発の舶用デュアルフューエルエンジン「6L28AHX-DF」搭載タグボートが竣工
~国内初のLNG燃料タグボート「魁」

 新潟原動機株式会社(以下、新潟原動機)が新規開発した舶用デュアルフューエルエンジン「6L28AHX-DF」を搭載したタグボート「魁(さきがけ)」がこのほど竣工し、横浜港で披露されました。本船は日本初のLNG燃料船であり、日本初の船舶用ガスエンジンの搭載となります。

 「魁」は総トン数272トン、全長37.20mで、液化天然ガス(LNG)を燃料として使用可能な日本初のタグボートであり、主機関として「6L28AHX-DF」を2基、推進装置として「ZP-31」を2基搭載しています。従来型と同等の船型と操船性能を維持しつつ、優れた環境性能を実現しており、今後、主に横浜・川崎港での活躍が期待されています。
 なお、本件は経済産業省および国土交通省の「省エネルギー型ロジスティクス等推進事業費補助金(革新的省エネルギー型海上輸送システム実証事業)」の補助対象事業として採択され、一般財団法人日本海事協会からも共同研究対象事業として支援を受けています。

 「6L28AHX-DF」は、LNGと従来の重油を切り替えて使用することが可能で、LNG燃料使用時は重油専焼エンジンに比べ二酸化炭素(CO₂)、窒素酸化物(NOx)及び硫黄酸化物(SOx)の排出量を大幅に低減することができます。また、ガス運転時の課題であった負荷追随性能においても重油専焼時と遜色ない性能を実現したデュアルフューエルエンジンです。

 新潟原動機は今後も環境負荷を低減した舶用エンジンの開発を進めていき、安全でかつ環境に優しい舶用エンジンを提供していきます。

 ・建造造船所:京浜ドック株式会社 追浜工場
 ・船   主:日本郵船株式会社
 ・運 航 者:株式会社ウィングマリタイムサービス


竣工したタグボート「魁」

6L28AHX-DF

2015年10月21日 横浜大桟橋にて