INTERVIEW転職者インタビュー

グローバルな観点で
高度なセキュリティを実現

航空・宇宙・防衛事業領域
防衛システム事業部 情報保全部H.S.

もの作りへの想いと
セキュリティスキルを融合。
転職のきっかけは重工業へのロマン

現在所属している情報保全部は、IHIのセキュリティを扱う部署のひとつです。主にアメリカのバートナー企業と共同で製造している航空エンジンに関する情報セキュリティを扱っております。

前職では、メガバンクのサイバーセキュリティ関連の業務に従事していました。メガバンクでのセキュリティに対する取り組みは細分化されており、テクノロジー・手続き・教育というように機能別の専門部隊で構成されていました。私はその中の手続きに関する部門に所属しており、専門性を高めるには非常に適していましたが、もっと幅広いセキュリティに関われる仕事を求め転職を考えました。

転職先としてIHIが魅力的に見えた理由に、「日本のもの作り」を支えてきたという歴史があります。大型の機械や航空機、橋梁など、日本の産業や生活を支える大きなものを作る事業に、ロマンを感じました。学生時代は工学部で学んでいたこともあり、日本屈指の重工業メーカーであるIHIは、長年憧れの存在であり続けていました。そうした学生時代に目指したもの作りへの想いと、前職で培ったセキュリティのスキルを合致させられる職場に巡り会えたのは、私にとって非常に幸運だったと思います。

安全を守るための交渉。
粘り強い取り組みは信頼関係の構築へ

セキュリティは文字どおり「安全を守る」ための仕事です。事件や事故が起きないことが仕事の成果になるため、存在が見えにくい仕事でもあります。だからこそ、人や会社同士の繋がりを通じて存在感を強め、情報をやり取りできる信頼感を築くことが重要だと考えています。

セキュリティはテクノロジー面の取り組みのように考えられがちですが、実際に事故が起きるのは人が大きく関わっています。いくらテクノロジーで制御しても、関わる人たちにセキュリティ意識を高めてもらわなければなりません。時にはセキュリティ対策のために既存の業務の進め方を変えてもらったり、行動を制限したりしなければならないこともありますが、そうしたときにも「キーマンの彼が言うなら」と思ってもらえるような信頼関係を築けるようになると、非常にやりがいがある仕事に取り組んでいるな、と感じます。

その一方で、信頼関係の構築は一朝一夕ではできないとも感じています。突然セキュリティ担当から「今後はこうしてください」と伝達しても、簡単には従ってもらえないケースも少なくありません。セキュリティの重要性を理解してもらい、業務上多少の不利益があっても受け入れてもらうには、何度もくじけずに説明の機会を設け、時間を掛けて少しずつ関係を構築するのが大切です。

相互理解を深めながらセキュリティの意識を浸透させるために必要な担当者の素養は、諦めずに交渉を続けられる粘り強さだと考えています。テクノロジーの技術だけに頼らず、人間同士による仕事を完遂するだけの強い意志を持てる人であれば、大きな手応えを感じながらこの仕事に取り組んでもらえるはずです。

求めるはセキュリティ先進国
アメリカとのパートナーシップを支えるグローバルな人材

セキュリティはIHIが自社だけで取り組んでいるものではありません。アメリカのパートナーとエンジンの共同製造を行う関係上、アメリカの人たちと同じ目的で同じものを守る意識が求められています。これからのセキュリティは、日本だけで守れるものではなく、グローバルな視野を持つ必要性が高まっていきます。具体的には、セキュリティ先進国であるアメリカの基準に則していく必要があります。そのためにもアメリカの人々と一緒に働くための、グローバルな意識が求められているのです。

グローバルな意識といっても、アメリカ側との交流において必ずしも高い英語力が求められるわけではありません。私自身、前職で香港に赴任していた経験から少々の英語は話せますがネイティブにはほど遠く、片言英語の域を出ません。大切なのは、相手の文化や考え方を理解し受け入れる姿勢です。そうしたグローバルな意識の持ち主は、これからの社会でより引く手数多となるでしょう。そしてセキュリティという共通の目的に、あらゆる価値観を持って対応できる人材は、きっと多くのチャンスを手にできると思います。

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