IHI現地駐在員紹介 | 02

名前

USA:East Hartford

JAEC出向, International Aero Engines AG, V2500 Fleet Programs

名前

Mamiko Minakawa

2004年入社
工学研究科 航空宇宙システム工学専攻 修了

キャリアステップ

2004年 IHIエアロスペース(IA)宇宙固体推進技術室にて、ミューファイブロケット(イプシロンロケットの前型機)の構造設計を担当
2007年 IHI航空宇宙事業本部民間エンジン事業部整備部にて、V2500エンジン整備のカスタマーサポート業務を担当。主に国内のお客様(航空会社)を担当
2010年 二年半の出産育児休暇を経て同職場・同業務に復職。主に海外のお客様を担当
2016年 日本航空エンジン協会(JAEC)に出向し、米国のInternational Aero Engines AG(以下IAE, V2500エンジンの製造メーカー)に赴任。現在は、IAE V2500 Fleet ProgramsチームにてV2500エンジンの運航安全を確保するための計画、立案、実行、管理の各業務を担当

携わっている仕事

V2500エンジンの製造メーカーであるInternational Aero Engines AG(以下IAE)に赴任し、IAE社の一員として業務を担当しています。V2500エンジンは、1983年に米・英・日・独・伊の5カ国共同で開発を開始したエンジンで、エアバス社A320ファミリー等に搭載され、これまでに7000台以上の売り上げを誇るベストセラーエンジンとなっています。
V2500エンジンは、世界70カ国以上で使用されており、毎日延べ25,000回以上の離着陸を繰り返しています。航空エンジンの信頼性は常に高いものでなければなりません。このため、V2500エンジンの運航安全状況は常にモニターされており、エンジンの不具合が報告されると直ちに原因究明と対策検討がなされます。私の所属するFleet Programsチームは、これらの不具合が報告されたときに、関連部門と連携し、対策の立案、改善策の検討とその導入までを実施する部署です。対策内容は、運航安全の確保を第一としつつも、お客様(航空会社)の予算やエンジン整備スケジュールにとっても無理なく現実的なものでなければなりません。また、対策導入後はその状況をモニターし、対策内容の見直しが必要かどうかを判断して、関連部門にフィードバックするという重要な役割も、私たちのチームが担っています。

仕事のやりがい・面白さ

IAE赴任前の約5年間は、V2500エンジン整備のカスタマーサポートという立場で、IAEを相手に仕事をしてきました。整備工場としてのパフォーマンスを高めるために、IAEと調整を進めるうえでは試行錯誤も多く、こちらの事情が思うように理解してもらえなかったり、担当者の理解が得られても組織としての大きな動きに発展せることはなかなか難しく限界を感じ始めていました。そんな折、IAEへの赴任の機会を得ました。IAEの社員として働けるということで、IAE社の方針、組織体系、社風などを身を持って経験できることに胸を膨らませて赴任しました。期待していたとおり、メールや電話を通しての日々のコミュニケーションや年数回の出張では感じ取れなかった彼らのやり方、考え方、常識、事情などが見えてきました。さらには、会社の外、例えば子供たちの小学校のつながりの中にも、彼らがそのように考え、行動する理由や背景にある文化に気付くきっかけがあふれており、現地で暮らしながら働くことで得られる知見の多さ感じています。日本と米国という2つの文化の違いに触れ、私自身の物事の見方の幅が広がっていることを感じています。