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研究開発・IT 化学系

泉良範

技術開発本部 総合開発センター
化学システム開発部 化学機器グループ
2010年入社
先進理工学研究科 応用化学専攻 修了

泉良範

化学的アプローチによる技術推進こそが使命。

泉良範

触媒による燃料化技術でエネルギー問題に挑む。

IHIの業務全般における化学分野の技術開発や基礎研究、技術的サポートを行っているのが化学システム開発部です。重工業というと機械系業務が中心のイメージが強いと思いますが、実はさまざまな場面において化学分野の知識が必要とされており、IHIでも希少な存在として多彩な技術開発に関わっています。
これまで私は、核燃料の最終処理方法としてガラス固化の堆積物除去の研究、大型船舶用ディーゼルから排出される有害物質を触媒で無害化する研究などに携わってきました。現在は、触媒を使って燃料となる物質をつくれないか、海外の研究所と共同研究を進めています。このチャレンジが上手くいけば、不純物を多く含んでいることで燃料に適さなかった物質が、触媒反応により燃料として活かすことができるようになるため、大変期待されています。実用化までにはもう少し時間が必要な中で、エネルギー問題への社会的貢献度が高い研究として全力で取り組んでいます。

化学工学に数学的手法を用いた数値解析技術で業務効率化に貢献。

化学システム開発部では、業務を効率化する手法としてプロセス解析や流体解析などのシミュレーション技術の利用を促進しています。私はこれらの数値解析技術の改善に取り組んでいます。化学工学を突き詰めていくと最終的には微分方程式を解くことに置き換えられ、つまりコンピューターでの数値計算に置き換えられます。これまで実験で証明していた答えをコンピューターで導き出すことができ、数値化されないため計算できなかったものが設計できるようになることを意味します。数値解析技術を用いることで、あらかじめ予測を立てて物事を進められるようになり、業務の効率化にも大きく貢献するものと考えています。

泉良範

泉良範

量子レベルから新たな触媒技術を確立し、安心して仕事を任される存在になりたい。

今後の目標として「触媒の統一的な開発」に取り組んでいきます。現在の触媒技術は、ひとつひとつの組み合わせを実験結果で判断しながらようやく体系化できた段階といえます。私はできる限り計算と理論で判断し、予測を基に実験し、量子効果の表れる分子レベルから徐々に拡大していく開発方法の確立をめざしています。このような量子化学の触媒解析技術は先端的分野の研究になるため、IHIとしての社外アピールにもなるのではないでしょうか。そしてこの仕事を通じ、私という存在を同僚や他セクターの人たちにも知ってもらい、もっといろいろな製品の開発に関わっていきたいと思います。そのためにも、まずは会社を休まないこと。心身ともに健康を心がけ、安心して仕事を任される存在にならないと誰も声をかけてくれませんからね。

就活中の学生へのメッセージ

会社で働いている人は、必ず何かしら強みを持っています。私の場合は、数値解析や量子化学への知識といえるかもしれません。就職先を考える時に、同じ研究室の先輩が入社した会社を受けてみようと考える人は多いと思います。しかしそれでは、同じ仕事をしても、知識でも会社における実績でも先輩のほうが重宝されるのは明らか。もし同じ会社を選ぶ場合は、自分は先輩に対して何が強みになるかを意識することが大切です。人によって強み、得意なものは違います。自分にはどんな強みがあり、志望する会社はどこに強みがあるのかをかけ合わせてみると、自分のやりたいことが少しずつ見えてくると思います。

泉良範

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