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世界最小、最高性能のマイクロ波送電器を開発 ~宇宙太陽発電システムへの適用を図る~

-2003年9月25日-

プレスリリース

 株式会社アイ・エイチ・アイ・エアロスペース(略称:IA、本社:東京都千代田区大手町、社長:篠原昭雄)は、このほど京都大学の宙空電波科学研究センター(松本紘教授)がこれまで研究を行ってきた位相制御マグネトロン(*1)をベースとして、東京工業大学(安藤真教授)を含む3機関の共同で、世界最小レベルのマイクロ波送電器(COMET:Compact Microwave Energy Transmitter)を開発しました。
 マイクロ波送電器は、宇宙空間において太陽電池で発電した電力をマイクロ波に変換してアンテナから地上に送電する装置です。現在、宇宙太陽発電衛星構想に代表される無線による電力供給の手段としての利用が期待されている技術です。宇宙太陽発電衛星については、昨今のエネルギー・環境問題による化石燃料に代替される次世代エネルギーの候補の一つとして、NASDA(宇宙開発事業団)、USEF(財団法人 無人宇宙実験システム開発機構)において、2008年から2010年頃を目標とした実験衛星の打ち上げのためのシステム検討が行なわれています。
 今回、開発したCOMETは、出力電力280W(ノミナル*2)で、直径310mm、高さ99mmという、これまでにない小型化を実現しました。また、太陽発電衛星に搭載するために求められる軽量化に対応するために、重量を7.1kgに抑えました。これは、1Wの電力を送電するのに必要な機器の重量を約25gに抑えたことになり、これまでの研究成果(45g/W)の約半分の軽量化を図りました。送電効率においても、以上のような小型、軽量化を実現しながらDC-RF交換効率(*3)約40%を実現しました。
 電力をマイクロ波に変換する素子は、電子レンジでも使用されているマグネトロン(磁電管)を採用しており、今回の小型、高効率のマイクロ波送電器の実現を可能にしました。また、マイクロ波の周波数を安定させ、効率良く電力を送るために、内蔵PLL制御回路(*4)と注入同期信号(*5)を採用しました。
 IAは、今後、このCOMETを2010年頃には発電規模100kWクラスの太陽発電衛星を打ち上げるプロジェクトに利用できることを期待し、さらなる軽量、高効率化を進めていきます。
 また、このマイクロ波送電の技術を、保守が難しい火山観測や極地での観測機器の電源や遠隔地で使用する携帯電話、パソコンなどへの自動充電等にも適用できると期待しています。

*1 位相制御マグネトロン…電力をマイクロ波に変換するマグネトロンの出力波を安定化させるために、マグネトロンに制御装置を
  搭載した装置。京都大学が特許出願中。
*2 ノミナル…基準値。電圧を変化することで、出力を可変できるが、最大効率を得られるのが280W。
*3 DC-RF交換効率…入力した電力に対して、出力された電力の割合。(出力電力/入力電力)
*4 PLL(Phase Locked Loop)制御回路…任意の回路における位相(振動運動の1周期のうちのどの状態にあるかを示す指標)
  を、基準信号の位相と比較し、電圧を調整して出力周波数を制御する方式。
*5 注入同期方式…外部から安定したマイクロ波を注入することによって、出力するマイクロ波を注入信号に同期させ、出力マイクロ波
  を安定化させる方式。



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