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CFRP製フライホイールで世界最大となる5.7kWhの電力貯蔵を達成 ~高温超電導大型フライホイールの開発に目途~

-2003年4月9日-

プレスリリース

 石川島播磨重工業株式会社(IHI)と(財)国際超電導産業技術研究センター(ISTEC)(*1)は、高温超電導フライホイール(*2)の開発において、従来からの課題であった大型フライホイール本体の製造技術及び振動制御に関する技術課題を下記のようにほぼ解決し、毎分12,000回転の高速回転でCFRP製では、世界最大となる5.7kWhの電力貯蔵を達成、大型化への見通しを得ました。

 高温超電導フライホイールは、高温超電導軸受がもつ強い浮上力と低い回転損失を利用して、フライホイールを高速回転させることにより電気エネルギーを回転エネルギーに変換して電力貯蔵を行うシステムです。
 電力貯蔵容量を大きくするためには、フライホイールの大型化及び高速回転が必要ですが、これを実現するためには、
 (1) フライホイール本体の大型化技術
 (2) 高速回転に伴う回転損失の少ない軸振動制御技術
 の開発が大きな課題でした。
 今回、(1)に対しては、高速回転に伴い増加する回転体のアンバランス変動を抑制することが可能な、直径1mのCFRP(カーボン繊維強化プラスティック)製フライホイールを周方向に均一に製作する技術を確立しました。
 (2)に対しては、制御型磁気軸受のエネルギー損失低減のために、ゼロパワー制御方法(*3)に高速回転での振動安定化制御を組み合わせることで、高速回転を可能とするとともにエネルギー損失を従来制御に比べて約1/3に低減することができました。
 これらの成果により、並行して開発している高温超電導軸受と制御型磁気軸受の併用により低損失、大型超電導フライホイール電力貯蔵装置の開発の見通しを得ました。

 超電導フライホイール装置は、データセンター用無停電電源や風力発電等の自然エネルギー対応電源、将来的には夜間の電力をフライホイールにより貯蔵し、貯蔵電力を昼間に消費することで、昼夜の消費電力を平準化して、電力設備の時間的な負荷の均等化を図ることを目的に開発が進められているものです。

 この技術開発は、経済産業省の革新的温暖化対策プログラム(*4)のもと、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が推進する「フライホイール電力貯蔵用超電導軸受技術研究開発」プロジェクトの一環として進められています。

 本プロジェクトは、ISTECをリーダーとして、四国総合研究所(代表取締役社長:武智泰三氏、所在地:高松市屋島西町)、IHI、光洋精工、住友特殊金属、イムラ材料開発研究所(社長:薮野良平氏、所在地:愛知県刈谷市)が参画して進めています(H12~H16年度)。

本プロジェクトでは、平成15年度に高温超電導軸受を用いた10kWh級フライホイールの組立試験をIHI横浜事業所内で行い、平成16年度にフィールド試験を四国総合研究所(松山)で約6ヶ月間行う計画となっています。

<補足説明>
*1 財)国際超電導産業技術研究センター 東京都港区新橋5-34-3、理事長 荒木浩
*2 高温超電導フライホイール:高温超電導体は内部に侵入した磁力線を固定する特長があるため、強力な磁石との組み合わせで、
  強力で安定した磁気浮上能力を有する。超電導フライホイールとは、この現象を利用して軸重量をすべて高温超電導軸受で支えて高速回転を実現するもの。
*3 ゼロパワー制御:電磁石は吸引力しか発生できないため、通常は対象物の両側に配置した電磁石に一定電流を与え、両電磁石
  とも磁気力による吸引状態にして対象物の位置を制御する。しかしながら、回転するロータから見ると電磁石付近を通過するたびに磁場変動を受けるためロータ表面には渦電流が流れ、回転エネルギーが消費される。ゼロパワー制御ではこの磁場変動を抑制するためにロータが遠ざかった磁極にのみ制御電流を与える。これにより、制御に必要な最小限の電流となり損失が低減される。この方法は、回転エネルギーの損失低減ばかりでなく、電磁石コイルで消費される熱エネルギーの抑制にも有効である。この方法は千葉大学の野波教授らが原理を考案したもので、実機に搭載したのは初めてである。
*4 革新的温暖化対策プログラム:エネルギー消費を抜本的に改善することにより二酸化炭素の排出抑制に資する技術開発を推進
  し、その導入・普及を促進することにより、環境・エネルギー・経済のバランスのとれた持続可能な社会の構築を図ることを目的とするもの。本プロジェクトはこのプログラムの一貫として実施されているもの。

 

フライホイール

回転体(ロータ)




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