YOSHITO WAKITA
脇田 佳人
技術センター 商品開発部 ガスタービン開発グループ
2020年入社
Zペラ開発グループに配属後、現在はガスタービン開発グループに所属。車好きが転じて、工業高校・大学では機械工学をはじめとしたエンジンに関する分野を学ぶ。趣味は車の運転と改造。現在は、発電装置に搭載されるガスタービン機関およびその周辺機器の開発・設計業務を担当している。
昔から車やエンジンが好きで、エンジン開発に携われたらいいなと思っていました。 実は、初めて自分の車を持ったとき、エンジンについていたターボチャージャーという部品がIHI製だったことが今の会社を知るきっかけだったんです。
それからIHIグループの企業説明会に参加し、新潟原動機(前社名)を見つけました。地元の新潟県では名の通った新潟原動機だったこと、そしてIHIのグループだったことに縁を感じて、この会社に応募することを決めました。
現在は、ガスタービンを原動機とする発電装置の試験と減速機の設計に携わっており、グループ内では、設計から試運転まで一貫して行っています。 最初の設計段階では、3D-CADやFEM構造解析、CFD流体解析など様々なシミュレーションツールを用いて机上の検討をします。設計した部品は試作し、組み立て、試運転を行いながら、設計時に目標としていた出力や燃費などの性能を達成しているかを確認することではじめて製品化に進めることができます。
私が所属しているのは、ガスタービンの開発グループですが、ガスタービンと発電機の間に配置する減速機の設計も担当しています。発電装置とガスタービンを繋げる役割である減速機はかなり重要な装置で、ベンダー(販売業者)と協力しながら設計を進めています。
以前、減速機の新規開発プロジェクトで、想定外のトラブルが発生したことがありました。その時は、ベンダーと連携し、要因調査、具体的な対策提案、状況を改善できているかの効果確認まで、協力しながら進めました。実際の調査から具体的な解決に結びつけるという貴重な経験をしました。一貫した経験ができる開発グループの醍醐味を実感した瞬間でした。
大きな責任が伴う開発グループですが、その分達成感も大きいです。設計段階で目標としていた値に対して「この設計なら大丈夫だ」とシミュレーションがうまくいった時、自分で描いた設計図が実際に部品として手元に届いた時、そしてその部品が製品に組み込まれ問題なく動作した時。このように開発の各段階で達成感があり、その時は美味しいお酒が飲めます(笑)
また、開発しているガスタービンが社会インフラを支えているという実感もやりがいにつながっています。現在グループ内で開発しているガスタービンを原動機とする非常用発電装置は、小型ながらも出力が大きい点が特徴です。その特徴から、停電時にバックアップ電源が必要な放送局や通信施設をはじめ、交通施設や病院、庁舎などに多く納入されています。 最近ではAIやクラウドサービスの拡大から、データを守るためのデータセンターもかなり重要視されていますよね。現在関わっている製品がこのように人々の命や生活を支えていることを考えると、背筋がピシッとするような、気が引き締まる感覚があります。
ガスタービン開発グループに所属しているのですが、このグループはベテランの人が多くて、私が最年少です。業務もガスタービン本体以外に、ガスタービン用の減速機の設計を担当していることもあり、まだまだガスタービン本体については知らないことが多いんです。そもそもガスタービン自体、学会が開催されているくらい専門的で奥が深い分野なので、もっと深く携わって、知っていきたいですね。
また、ガスタービン用の減速機もまた、特殊な設計が必要な分野です。自分自身での勉強と、設計経験の繰り返しを通じて知識や技術を積み重ねていきたいです。
IHI原動機の最前線で、ものづくりに挑むエンジニアたち。
熱い思いをもって一人ひとりが個性とスキルを活かしています。