INTERVIEW転職者インタビュー

人々の仕事をつなぎ、
揺るがない発電を支える

資源・エネルギー・環境事業領域 カーボンソリューションSBU
保守技術統括センター 国内サービス部 プロジェクトグループH.T.

異業種からの転職も、
面接で背中を押され挑戦を決意

学生時代は化学を専攻し、卒業後は学んだ知識を活かせるかと思い、化学プラントの据付・保全を行う会社へ入社しました。そこでは現場の管理から予算管理、業者や手配品の発注、役所への申請など、工事に関わる多くの業務を一気通貫して行う施工管理者として勤務しました。学んできた学問は活かしきれませんでしたが、工事のほとんどに関与することができ、やりがいのある仕事だったと感じています。しかし休日出勤や長時間残業が常態化し、心身への負担が大きく、いずれ転職したいという思いは日に日に強くなっていきました。

転職先はエージェントに探してもらい、2つの会社をご提示いただきました。ひとつは前職と同じ施工管理業務としての採用。もうひとつがIHIにおける火力発電設備のプロジェクトマネージャー業務でした。火力発電設備もプロジェクトマネージャーも、従来の業務とはまったく違う分野の仕事です。正直、お話を伺う直前までは「自分にできる仕事なのだろうか」と、未知の領域に対する不安を抱えていました。しかし面接官の方は、私がそれまでに携わってきた業務内容を洗い出しながら、プロジェクトマネージャー業務との共通点を見出し、ひとつひとつ紐付けてくれたんです。面接の最後には「プロジェクトマネージャーとして活躍できる」と言っていただけたことで、私の迷いは晴れてくれました。私自身も新しい世界に挑戦できる自信が持てましたので、30歳になる年にIHIへの入社を決心しました。

未知の領域への粘り強いチャレンジで
ビッグプロジェクトを引き寄せる

入社後は火力発電所で稼働するボイラーや付帯設備のライフサイクルビジネスに関するプロジェクトマネージャーとして働いています。ライフサイクルビジネスとは、製品の納入後に行うメンテナンスや改造工事・運用など、製品の稼働開始から役目を終えるまで全てを扱うビジネスです。プロジェクトマネージャーは、設備の安定稼働を目的としたメンテナンス・改造工事の社内とりまとめであり、また、時代や環境変化によって変わるお客様ニーズを具現化することも業務の一つ。設計や調達、建設、工場などあらゆる部署との関わり合いが求められ、技術的な知識と同時に高いコミュニケーション能力でリーダシップを発揮することが求められます。

私は入社した当初からプロジェクトマネージャーとして働き始めました。当時の部署内の平均年齢は50歳以上。また私の部署から指示を出す先の部署の担当者も私よりも遥かに年上のベテランばかりでした。はじめのうちは、大した知識が無い若造が出す指示に、快く対応してもらえないことがありました。あらゆる部署の先輩方から叱られた時期もありました。とはいえ、皆さん非常に仕事に対して真摯に取り組まれている方ばかりですので、仕事に対する熱意や愛情をもって叱ってくださるんですね。そうした思いを感じていましたので、私もへこたれずに毎日のようにぶつかり、知識や仕事の進め方を身につけていきました。その結果、徐々に社内でも成果を認めてもらえるようになり、大きなプロジェクトを任せてもらえることになりました。成功も失敗もたくさんしてきましたが、そうした小さな挑戦や成果の積み重ねをひとつひとつ評価してもらえ、若くてもチャンスを与えてもらえる環境に、今は大きな手応えを感じています。

あらゆる人々の仕事で成り立つ
ボイラーのライフサイクルビジネス。
活躍の場は誰にでもある

プロジェクトマネージャーは直接ボイラーを開発・設計・製作する仕事ではありませんが、ボイラーのメンテナンス・改造に関わる全てを取りまとめる立場のため、お客様と直接やり取りをする機会は非常に多くあります。今後のメンテナンス、運用計画をお客様と一緒に考え、工事で実現させ、計画どおりのものになったとき、お客様からの喜びの声を最初に聞くのはプロジェクトマネージャーです。お客様の問題を解決できたときにいただける「ありがとうございます」「これで早く発電できます」という感謝の言葉は、何度いただいてもうれしいものです。そうしたお客様のお言葉を通じ、重要なインフラである電力の供給に貢献できていると感じられる瞬間は、この仕事をしている中で味わえる大きな喜びであると日々実感しています。

火力発電は、CO2の排出などの観点から厳しく評価されやすい環境にあります。その一方で、今なお火力発電がなくならないのは、電力の需要供給バランスの面において、火力発電が必要とされてために他なりません。私たちは、社会の皆様により安心して火力発電を使ってもらえるよう、新たな技術や運用方針を模索し続けています。

社会に安心を与えられる新しい火力発電を実現し続けるには、新しい風を送り込んでくれる人材が必要です。専門的な知識を持っている人だけでなく、これまでボイラーとは違う世界で生きてきた人の力を、私たちは必要としています。ボイラーには設計・調達・建設はもとより、材料研究や工作技術、運転支援、品質管理、予算管理などさまざまな人が関わっています。どんなキャリアを歩んできた人であっても、素直な気持ちと真摯に取り組む姿勢があれば、きっと活躍できるポジションが見つかるでしょう。自分の力をエネルギーという領域で活かしたいと思う方は、ぜひIHIでその力を活かしてください。

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