産業ロジスティックスセクター
品質保証部 品質管理グループ
2006年入社
機械工学研究科 修了
私が担当しているのは、車両のボディを成形するプレス機械の品質管理です。部品の単品検査を経てユニットを組み立て、性能検査の立案・立ち会いを行い、合格した製品をお客様の工場に納品しています。お客様に対して最終的な品質保証を実行するという重責を負う立場。万一、機械に不具合が発生した場合は、迅速に駆けつけて速やかに対処することが求められます。徹底的に原因調査を行い、対策を考え講じるとともに、次回案件にフィードバックすることで再発を防ぐのも重要な役割のひとつです。
品質管理の仕事は、お客様のもとへ足を運び、現場を理解してこそ成立するものです。実物の機械を前にして、普段の作業環境や使用状況など現場でしかわからない詳細な情報をもとに、お客様が快適に使えるよう最善の努力を尽くすことが私たちの使命。その中では、いろいろな人たちと接することができるという楽しみもあります。お客様の喜ぶ笑顔に出会えたりするのは、この仕事の特権といえるかもしれません。
私は来日6年目にIHIに入社し、機械設計部に配属されました。まず感じたのが、日本と中国の言葉の壁です。設計出身ではないこともあり、設計の専門用語がよく理解できず悩むことが数多くありました。初めて聞く用語などがあれば、その場でメモをして後で調べたり、同僚や先輩に聞いたりして一つひとつクリアする努力を重ねました。また、日本と中国では製図のルールが違う点も、慣れるまでに時間がかかった要因です。今では言葉の壁を感じることはなくなりましたが、当時の経験も活かしてプレス用語のリストを作成しています。プレスの場合、同じ部品でもプレスメーカーによって呼び方が違っていたりするので、それらを把握しておく必要があり、中国工事で使用する通訳の教育資料にもなります。こうした努力の一つひとつが、お客様の信頼や満足につながっていると信じています。
私は現在、中国の案件を主に扱っている中で、お客様の要求レベルが少しずつ高くなってきていることを感じます。これは中国に限った話ではありません。産業のグローバル化に伴い、世の中は、売り手市場から買い手市場に変わりつつあります。世界トップレベルの品質と満足をお客様に提供し続けていくためにも、社員一人ひとりの技能・能力の向上は不可欠です。私の場合は、納品前に行う精度の高い品質検査はもちろん、現場では機械の不具合を自分の手で探り出し解決できるよう、もっと多彩な計測技術を身につけていきたいと考えています。
IHIは、技術面においてお客様から厚い信頼を得ている会社です。それに相応しい満足度の高い製品を生み出し、私たちの技術がもたらす満足度の高いサービスを提供することで、お客様の笑顔を世界中に増やしていきたいですね。
「なるようになる」という言葉がありますが、私は賛同できません。そこに強い意志が感じられないからです。自らの努力で解決してこそ、やりがいや達成感は生まれるもの。就職活動も同じです。就職活動に取り組んでいるみなさんに、私の好きな言葉を贈ります。「小さなことを重ねることが、とんでもないところに行く ただひとつの道。」
