IMO NOx3次規制に対応した環境対応技術の実船試験が完了
~舶用ディーゼルエンジンに脱硝装置を搭載し、80%のNOx削減を実現~
IHIの子会社である新潟原動機株式会社(以下NPS、社長:馬場五郎、現住所:東京都中央区)は、このたび、国際海事機関(IMO)が2016年1月から施行予定のNOx3次規制(1次規制の80%のNOx削減)に対応した環境対応技術の実船試験を終えました。今回の実船試験では、就航中の貨物船の主機関(出力1,491kW)に舶用SCR(選択接触還元法)脱硝装置(*)を搭載し、実際の就航条件下において、脱硝率と耐久性の評価を行い、NOx3次規制で定められている1次規制に対して80%以上のNOx削減を達成しました。
NPSでは、昨年7月から、NOx3次規制に対応した舶用SCR脱硝装置の実船試験を進めてきました。NOx3次規制に対応するためには、エンジン単体の改善のみでは対応が困難となります。そのため、舶用エンジンに脱硝装置を搭載するなどの排ガス後処理技術の確立が必要となります。本研究開発では、船舶のスペースを考慮し、従来陸上発電用に使用していた脱硝装置の小形化や尿素水などの還元剤量の最適制御を確認するために改良したSCR脱硝装置を搭載して試験を行い、NOx3次規制で定められている脱硝率を達成しました。
NPSは、2007年度から国土交通省と日本財団から助成を受け、日本舶用工業会が実施しているスーパークリーンマリンディーゼルの研究開発の一環として、NOx3次規制に対応するためのポイントである脱硝反応塔のコンパクト化等の研究を進めており、この結果を踏まえて実船試験を実施しました。また、NPSは、過去においても日本財団の補助金により海洋政策研究財団と舶用脱硝装置の共同開発を行い、1995年には日本初となる舶用脱硝装置を製品として納入した実績を有しています。
NPSでは、今後も、実船試験の結果を踏まえ性能、耐久性等の検討を継続するとともにNOx3次規制に対応した技術を確立するために開発を進めていき、環境対策に向けた取り組みを強化していきます。
*SCR脱硝装置:NOxを含む排ガスにアンモニアを混合し、触媒層を通過させ、NOxを窒素と水に分解することで無害化させる装置。
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