Cross Talk01

IHIを変革する
データサイエンス
社会課題解決に繋がる
これからのDX

01_アナログ管理から
データドリブンへシフト
DX化が社内の仕事を変える

鈴木 高度情報マネジメント統括本部(以下,高マネ)は,IHIグループ全体のDXを推進するためにさまざまな取り組みを行う部門です。中でも私が所属するデジタルビジネス創造部 情報科学技術グループでは,近年注目を集めているAIを使い,センサーデータを活用した予測分析やテキストデータを対象とした自然言語処理,画像分析の手法などを考案しています。また,こうしたAIを継続的に使い続ける保守運用のための研究開発も我々の取り組みのひとつです。
AIを効果的に活用することにより,業務を効率化し新たな時間を生み出せるようになってきています。そうして作られた時間は,社会課題の解決やお客様への提案といった別のテーマに投入できるリソースになりますので,AIの活用は当社にとって重要なファクターになると感じています。

近藤 今は全社を挙げてDXに取り組んでいますよね。私が所属する航空・宇宙・防衛事業領域(以下,空領域)にもDXを推進する部隊があり,私はそこでスマートファクトリー化を進める部門に所属しています。空領域が持つ5つの工場における生産性の向上やデータの管理・活用が主なミッションです。
以前の工場では,作業履歴の記録といったあらゆるデータの管理が紙ベースで行われていましたが,デジタルデータ化を進めることで課題の分析が可能となり,機械や製造工程へフィードバックがしやすくなりました。DXは業務効率化を加速させましたが,同時にお客様にお渡しした製品のトレーサビリティ向上など,予防・保全・管理といった面でも非常に有用な取り組みであると考えています。
鈴木さんは,前職はIT業界でコンサルタントをされていたとか。IHIでのお仕事はいかがですか?

鈴木 データ分析という仕事そのものが好きなので,毎日楽しいですね。サーバーに蓄積された画像や文章といったデータは一見規則性がないように見えますが,可視化と分析を通じて規則性を見出したり,反対に何らかの異常を見つけたりするのは,とても楽しいと思っています。分析結果が新たな知見や意思決定に繋がる点にもやりがいを感じます。
また,近年大変な速度で発展しているAIを仕事に生かせる点も面白いですね。テキストと画像といった複数のデータを組み合わせて分析を行うマルチモーダルなど,最先端の手法や技術が次々と登場しますので,目新しさが尽きないところも気に入っています。

近藤 面白い時代になりましたよね。データサイエンスの仕事の仕方も大きく変わってきているのを感じます。その変化は,私たちが取り組むDXの狙いである「社内の仕事の仕方を変える」に徐々に反映されてきていると思っています。
最近ある工場を起点に,機械の故障状況や修理対応の情報を集約するシステムが空領域の全部品工場に行き渡りました。そのシステムは現場で非常に活用いただいているようで,その後システムを利用する各工場の担当者が集まって,交流会が発足しました。私たちの部門から呼びかけたわけでもなく,自然にデータを活用した業務が進められ,交流会で共有されていたんですよ。設備の故障強度率のような工場経営に関わる指標を割り出しモニタリングするほどシステムを使い倒してくれているので,本当に驚くと同時にうれしかったですね。

02_現場の声に直接触れられる環境
事業の壁を越えてデータを生かす

鈴木 私たちが目指す成功の形のひとつだと思います。そういった結果が生まれた要因には何があると思いますか?

近藤 社内の風通しが良く,各部門とシームレスに連携ができる点が大きいのではないでしょうか。空領域の強みは,設計部門から製造の現場,そしてデータサイエンティストが隔たりなく繋がれるところにあります。あるデータが必要になったとしても,各部門から生の声を集めやすいのは,データサイエンティストにとってはとてもありがたい環境だと思います。
この連携は空領域の中だけでなく,全社に共通する文化です。私は空領域に異動する前にはいろいろな部門を経験しましたが,風通しの良さは常に感じていました。今も高マネや,研究・開発を行う技術開発本部に相談させてもらいながら,取り組みを進めています。

鈴木 おっしゃる通り,部門間の壁は全くと言っていいほど感じませんね。我々も空領域へ提案しやすいですし,相談も気軽にしていただけていると思います。

近藤 全社を見る高マネの視点から,IHIだからできているデータの使い方はありますか?

鈴木 IHIという会社の特徴にも繋がるんですが,複数事業の集合体であるというところは大きなメリットかなと思っています。同じグループ内で航空・宇宙や社会基盤,産業機械といったさまざまな事業のデータを持っている企業はほとんど無いのではないでしょうか。
例えば衛星から撮影したデータを社会基盤のインフラに役立てようと考えたとき,それらを結びつける障害が非常に少ないんですよね。また,事業として取り組んでもらえそうなお客さまや,協力してもらえそうな自治体と繋がりがある人へのアクセスもしやすいので,新しい発想を形にする力は強いと思います。

近藤 いろいろな人にアクセスしやすいのはIHIならではの良さですね。研修やコミュニティ活動,社内副業などを通じて繋がりを作りやすい文化があるから,初めてお会いする人や久しぶりの方ともスムーズに話ができます。私と鈴木さんも10年振りにお会いしましたけど,気兼ねなく話ができますもんね。

鈴木 同時期に同じ部署で働いたことがないのにスムーズにお話ができるので助かります。

03_データ分析の先にある
社会への貢献
向上心と探究心が
新たなキャリアへ導く

鈴木 今後もDX推進はさらに加速していくでしょうから,私たちのチームにも多くの人材が必要になると思います。近藤さんのチームではどのような人が活躍していますか?

近藤 データを理解するには,まずは事象の理解が必要なので,エンジニアの知識との親和性は高いですね。またデータを生み出す部門から情報を引き出すためにもエンジニアの知識が使えるので,エンジニアとしてのキャリアがあるのは強みになると思います。
その上で,今活躍されている方は皆さん向上心や探究心が強いですね。私のグループは元々空領域出身という方が少なくて,大半の方が社内公募やジョブローテーションで異動してきた方です。エンジニアとしての経験を持つ方ばかりなのですが,中には自主的にデータを使って分析を進める方もいます。工場で生み出された生のデータへアクセスしやすいこともあり,自分で学習しながら仮説実証を繰り返しています。

鈴木 向上心や探究心が強い方が活躍されているのは,私たちも同じです。一方で私たちは近藤さんのチームに比べるとバックグラウンドは多彩です。データ分析やデータ活用への興味という共通点はありますが,事業領域から異動された方や,中途入社の方だとメーカーからの転職が中心です。ただ,必ずしも部署に入った時点で製品知識がある必要はないと思っています。私自身,畑違いのITコンサルからの転職です。もちろん入社後に製品知識を身につけるための勉強はしましたが,それ以上にデータへの興味・感心の強さが重要なのではと思っています。

近藤 データサイエンスの経験値はあった方がいいと思いますが,何よりも興味・感心を持っていることが大切ですね。そういう意識の方と一緒に働けると楽しそうです。

鈴木 そうですね。特に今は新しい知識がどんどん出てくる時代ですので,常に学び続けるモチベーションを持っている方は大歓迎です。
また,自分が分析したデータを使って何をしたいかという目標があることも重要です。IHIはやりたいことにチャレンジさせてくれる会社です。何をしたいか,何を成し遂げたいかという目標があってこそ活躍のチャンスは広がると思います。

近藤 私は学生時代に「パラメーターが示す傾向の理由を説明できるところまで深掘りすべき。でなければ分析しきったとは言えない」と指摘されたことがありました。分析しきったデータでなければ,業務には生かせないと。今,業務でデータを扱う立場になって,その言葉の重みを痛感しています。製品やサービスの質を向上させるためにデータを扱うという意識があると,データ分析の仕事はとても面白くなると思います。

鈴木 同感です。データに興味・関心があり,分析結果で会社や社会に貢献したいという方と一緒に働ける日がくるのが楽しみです。

04_プライベート

近藤 休日は子どもと一緒に過ごす時間を大切にするようにしています。
ここしばらくの土日は子どもが自転車に乗る練習に付き合い,公園に何日も一緒に通っていました。
先日は土日に2連休を足して4連休にできる「悠々連休」の制度を使い,泊まりがけのUSJ旅行を楽しんできました。IHIは有給休暇以外の休暇制度も充実しているのがうれしいですね。

鈴木 長い休みは夫婦で甲子園へ野球を観にいったり,北海道へ旅行に行ったりしていますね。平日は夫婦で家事を分担しつつ,空いた時間は資格取得などの勉強に充てています。
先日は統計検定1級に無事に合格できました。予定表を使った成果の見える化やアラームを使ったスケジュール管理などを駆使して,毎日1時間以上の勉強時間を確保しています。

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