Cross Talk03

鍵は探究心と
コミュニケーション
制御ソフトエンジニアの
飽くなき挑戦

01_部門を越えた
制御ソフトウェアエンジニアの連携が
洗練された技術を生み出す

三浦 私は現在,IHIにあるさまざまな制御装置や生産ラインの稼働状況などを監視し,データを収集する装置を開発するプロジェクトのリーダーを務めています。このプロジェクトはIHI社内のDXを推進する高度情報マネジメント統括本部(以下,高マネ)との共同開発であり,高マネが顧客関連の取りまとめ,私ども技術開発本部(以下,技開本)が社内やアウトソーシングを含めた開発を取りまとめるという役割を分担しています。

伊井 私のチームは産業システム・汎用機械の事業部に所属し,電動過給機器の高速モーターを制御するための組み込みソフトウェアを開発しています。そのなかで私は開発全体を管理しながら,プロセス側の成果物の妥当性評価をするという役割を担っています。

三浦 製品を通じて,車両過給機SBU(以下,事業部)と技術開発本部とのかかわりあいは多いですよね。

伊井 そうですね。製品化は事業部側が担いますが,研究要素が強い部分は技開本の方々のお力を借りることが多いです。製品の耐久試験・信頼性評価試験の中で異常な事象が発生した場合,事業部だけでは再現できない場合がありますので,その際には技開本でシミュレーションしていただき,その結果を実装に反映させています。製品化からその後の課題解決まで,我々にとって技開本の存在はなくてはなりませんね。

三浦 私たちから見ると,車両過給機SBUはソフトウェア品質の監視も含む製品開発プロセスがしっかりしているので,お手本にさせていただいています。また業務に使えるツールなど,有益な情報交換をさせてもらえているのがありがたいですね。IHIは制御ソフトウェアエンジニアの数がそれほど多い方ではないので,自然とエンジニア同士の交流が密になり,相互協力しあえる関係が作れるのは助かります。

伊井 相互協力は全社的にありますね。車両過給機SBUからのフィードバックが技開本を通じて他のSBUの技術に反映されるというケースもあると聞きます。

三浦 例えば,モーター制御へのフィードバックを他の用途の圧縮機に適用させるということはありますね。もちろん用途が異なるのでスペックは変わってきますが,考え方そのものは流用できるケースは大いにあります。電動過給器機に関係する話で言うと,自動運転に関する法整備が進んでいますので,それに合わせて開発した技術を横に展開するという流れはあります。

02_個を尊重し,やる気に応える環境
3年の研究が製品化の夢を叶える

伊井 三浦さんは中途採用とお聞きしました。どういった経緯でIHIに?

三浦 半導体メーカーからIHIへ転職しました。半導体はデジタル化の進む現代において非常にニーズが高く,やりがいを持って取り組める仕事だったと思います。一方で,いつからか半導体を使って動くものを作りたいという思いが大きくなり,転職を考えるようになりました。IHIは大きなものから小さなものまでいろいろなものを作っている会社なので面白そうだと思い,2014年に転職しました。

伊井 もの作りに惹かれる思い,分かる気がします。実際にIHIに入社してみていかがでしたか?スムーズに馴染めましたか?

三浦 最初に驚いたのは,メンバーの守備範囲の広さでした。個を尊重し,いろいろな仕事にチャレンジできるという言い方もできますが,逆に言えば待っているだけでは何も仕事を渡されません。この文化に気づいたときは大変な危機感を覚えましたね。ここは自分から動かなければダメな場所であると。
リーダーを務めたデータ収集装置の開発では,IoTやICTといったトレンドがあった2019年から3年間研究に取り組みました。前職では業務が細分化されていましたが,現在は構想から製品化まで一貫して任せてもらえて,これまでに感じたことがないやりがいにつながりました。

伊井 私は新卒で入社していますが,確かに個人でなんでもやるという文化は感じますね。私はソフトウェアグループにいますが,最終的にはハードやエレキまで手を出せるようになっています。我々のグループに参加する中途採用の方も,能動的に動きながら守備範囲を広げている方が活躍されています。

三浦 伊井さんご自身はそういった何でもできるところを楽しんでいますか?

伊井 そうですね,苦労はありますが,楽しめていると思います。特に今はAIに代表されるように,ソフトウェアに絡むものはどんどん進歩しています。実際にそれを製品に乗せようと思うと,しっかり技術を習得しなければなりません。また製品を理解するにはハードやエレキの知見も深めないといけませんので,そこも習得する必要があります。何となく理解したつもりになるのではなく,深く理解し技術を習得したうえで洗練された製品を作り上げていくのは,エンジニアとして面白さを感じています。

03_探究心とコミュニケーションが
次の世界の扉を開く

三浦 IHIは大きな会社なのに,現場は少数精鋭であるところが面白いですね。伊井さんは最初からソフトウェア開発で入社されたのでしょうか?

伊井 いえ,元々は情報系ではなく,最初は機械系で入ったんですよ。異動で制御に行きましたので新卒入社ではありますが,別業種から転職したような感覚に近いかもしれません。
三浦さんは実際に中途で入社されて今活躍されていますが,どのような方が中途入社で活躍できると思いますか?ご自身のご経験も含めてお聞きしたいです。

三浦 自分から動こうという積極性は必要ですね。黙っていると仕事がなくなっちゃいますので。あとはやはりコミュニケーション能力は重要だと実感しています。守備範囲広く何でもやらないといけないという話をしてきましたが,やはり専門家には専門家の仕事があるじゃないですか。制御設計は制御屋さん,制御ソフトウェアはソフトウェア屋さんに任せるのが一番です。
技術課題を解決するための突破力を一番出せるのは,専門家同士がしっかりタッグを組んだときですので,意欲的に知見を深めつつも,全部ひとりで解決しようとしない人が求められると思います。壁を作らない柔軟さを持って,お互いに理解しあいながら高めあえる方がいいですね。
事業部側は少し求める人物像は変わりますか?

伊井 同じく探究心を持って仕事のパフォーマンスを上げられる方がいいですね。たとえ専門分野は異なっていても,新しい学びを継続的に続けられる探究心があると,活躍の場は広がると思います。もちろん過去の経験が強みになるケースもありますが,経験が悪いバイアスをかけてしまうこともありますので,学びながら柔軟に思考できる方は望まれると思います。あとは三浦さんがおっしゃる通り,コミュニケーション能力も大切です。外注先になるパートナー企業との調整も,私たちの重要な役目ですから。

三浦 そうですね。ぜひそうした実力をお持ちの方には,IHIで自由にやりたいことに取り組んでほしいと思います。

04_プライベート

三浦 暖かい季節の休日は,8歳の長女と4歳の長男を連れて鎌倉の由比ガ浜まで遊びにいきます。砂遊びや浜辺の生き物を観察していると,あっという間に一日が終わります。
連休が取れたときには,伊豆にあるIHIの保養所へ家族旅行するのが恒例です。妻が金目鯛の煮付けが美味しいとお気に入りなので,また羽を伸ばしに行こうと思っています。

伊井 インドア派なので,休日は家族でのんびり過ごす日が多いですね。むしろ平日の定時後のほうが活動的で,散歩がてら本屋や近所の図書館まで足を運び,興味がある本を読みあさっています。
仕事柄,周辺技術を学び続ける必要がありますので,いろいろな産業のニュースを仕入れる時間は大切です。とはいえ仕事だけのつもりはなく,趣味と実益を兼ねる感覚で楽しんでいます。

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