2008年7月 3日
東京農工大学
先月中旬に東京農工大学で日本芝草学会秋季大会が行われました。
私は校庭緑化分科会に出席し、皆様の校庭芝生化に向けた多大なる熱意を改めて感じさせて戴きました。
芝草学会の展示コーナーでは、最近注目されているイワダレソウのかわいい花に出会いました。展示内容はペレニアルライグラスとの混植により、常緑かつ踏圧に強い芝生を作り出すというものでした。
以前から、踏圧、乾燥に強く、砂漠の緑化にも利用されているというイワダレソウやヒメイワダレソウにたいへん興味を持っていました。最近はクリピアのような植栽した周囲の生態系を乱さないように不稔性の改良品種が登場したことにより、いっそう公園など緑地帯での利用が盛んになってきているようです。
イワダレソウの改良品種「クラピア」
この植物は踏圧性能に於いては従来の芝生よりも頑強で、グラウンドを密にカバーしながらも草丈は草刈りが必要のないくらい低く、耐塩性、耐寒性にも優れています。さらに注目すべきは、根が地中深くまで伸びるため、芝草と混成した場合には、冬季に夏芝の根を保護する効果があります。また、春から夏にかけて白または薄ピンク色のかわいい花をたくさん付けるために、学校教育の場ではこども達の健全な心の成長を育むための助けにもなるのではないでしょうか。
皆様も是非、心に潤いを与え、芝生管理を楽にしてくれる植物を校庭の芝生と混成させてみませんか?