IHIのルーツは江戸時代まで遡ります。1853年(嘉永6年)、水戸藩が江戸幕府の命を受け隅田川河口の石川島(現在の中央区佃二丁目)に石川島造船所を創設したのが始まりです。
船舶を建造するためには、分厚い鉄板を切断、加工、溶接する技術、鉄製のブロック構造物や搭載する機材などの重量物をハンドリングする運搬機械の技術、動力機関であるボイラやタービンに関連する熱利用や回転機械の技術など様々な技術が必要です。IHIは160年を超える歴史の中で、こうした造船に由来するコア技術を拡張・発展させ、エネルギープラント、陸上機械、橋梁・水門、海洋構造物、航空エンジン、宇宙開発など幅広い分野に適用することで事業拡大を図ってきました。
現在IHIグループは、「技術をもって社会の発展に貢献する」を経営理念の一つに掲げ、(1)資源・エネルギー・環境、(2)社会基盤・海洋、(3)産業システム・汎用機械、(4)航空・宇宙・防衛の4つの領域で事業を展開しています。
現代の環境・エネルギー・産業・社会基盤における諸問題を、ものづくり技術を中核とするエンジニアリング力によって解決し、地球と人類の豊かさと安全・安心を提供する企業グループになることを目指しています。
2019年度、新たに公表した3カ年計画「IHIグループ経営方針2019」の中で、IHIグループが目指す姿を「社会とお客さまの課題に真正面から取り組み、新たな価値を創造すること」を通じて「持続可能な社会の実現に貢献していく」ことと定義しています。2019年度からの3年間を目指す姿を実現するために事業変革に本格的に取り組む期間として位置づけ、「変革を支える人づくり」「安全と品質」「リスクマネジメント」を経営の基盤として強化しつつ、「事業基盤の強化」「堅固な事業運営体制の構築」「将来に向けての準備に加速」という3つの課題に向けて事業活動に取り組んでいます。
IHIにはもう一つ「人材こそが最大かつ唯一の財産である」という経営理念があります。どんなに立派な経営方針を立てても、最新鋭の工場設備があっても、十分な資金があっても、IHIを構成する人材(社員)が伸び伸びと活躍することができなければ、社会貢献という成果を生み出すことはできません。
最大かつ唯一の財産である「人材」が存分に力を発揮するために、IHIでは、階層別や専門分野別に様々な研修プログラムを準備することはもちろん、ダイバーシティの推進、ワークライフバランスといった課題にも取り組み、必要な制度や管理体制を随時整えています。
例えば、ワークライフバランスの推進においては、出産休暇・育児休暇制度を、多くの社員が取得しており、休暇取得後の女性の復職率は100%の実績を誇っています。このことは制度が形骸化せずに着実に活用されていることを示しています。また、最近では女性のみならず男性社員の取得も増えてきました。さらに育児をする社員の勤務時間の短縮を認めるチャイルドケア制度や在宅勤務など、子育てや介護の両立が図れる制度を導入するとともに、多くの社員が活用しています。
IHIでは「求める人材像」として次の5項目を定義しています。
「誠実と信頼」の心を大切にして人と接することができること
「お客さまと社会のために」貢献することを第一に考えられること
「創造と革新」に挑み続け、新しい価値の創造を追求できること
「チームワーク」を考え、まわりと協調しながら行動できること
「世界レベルのプロフェッショナル」として高い志を持てること
これは事務系・技術系問わず、IHIで働くすべての人に求める理想の社員像であり、一人の人間として追い求めたい姿ともいえるでしょう。この5つのキーワードを意識しながらIHIで働くことを通じて、プロフェッショナルとして、人間として成長していただきたいと考えています。
IHIには、前向きなチャレンジ精神、物事への真摯な姿勢、夢をあきらめない粘り強さを尊重する企業風土があります。製品や技術に対するプライドやこだわりは、時には不器用と思えるほどですが、こうした社員の熱意や真摯な姿勢がお客さまをはじめとする社内外の共に働く人々に伝わり、大きなプロジェクトを成し遂げ、次の新しい課題へ向かって「また一緒に働こう!」という原動力につながっていると感じています。
そんな企業風土に共感していただき、自分を高めながら社会に貢献したいという高い志のある方をお待ちしています。