2016年 年頭にあたって
謹んで新春のご祝詞を申し上げます。
昨年、弊社が開発・生産を行っています主力の酪農畜産機械につきましては、畜産収益力強化対策事業等や子牛価格の高騰がプラス材料となり、前年実績を上回ることがきました。
業界の関心事であるTPP交渉につきましては、昨年、大筋合意となり順調にいけば、本年初めの各国の署名、そして発効へと進んでいくことが予定されております。今後、政府が打ち出す対TPP農業対策の方向性には、十分に注目していかなければなりません。また、来年4月から消費税率も10%に引き上げられることも予定されています。
このような環境下で弊社は、日本農業の効率性を改革する切り札として、ICT技術をより高度に活用した農業機械の開発に取り組んで参ります。これは内閣府の進める2つの戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)への参画です。一つは「精密可変施肥システム、および可変施肥対応型散布量制御装置」、もう一つは「土地利用型大規模経営に向けた農作業機械の自動化・知能化による省力・高品質生産技術の開発」です。労働力不足を打破する先進的な技術を開発しつつ、それを現状の農業機械の製品群へとフィードバックを行う所存です。
海外では、中国市場のコーン収穫機ニーズへの対応、東南アジア市場での飼料梱包機ニーズへの対応に加え、北米・CIS諸国への働きかけも強化して参ります。また昨年10月には、安倍首相の中央アジア訪問民間ミッションの一員として同行し、今後の市場発展への道筋を印することができました。
8年後の来る100周年、“STAR100”に向かって、多様化する農業に対応していくために高精度なアンテナを張り巡らし邁進して参ります。弊社は、今を第4世代=「転換」「変革」の時と位置付け、社員一同、意識改革を行って参ります。
新しい年が皆様にとって希望に満ちた明るい年でありますことを祈念申し上げ、年頭の挨拶とさせて頂きます。
(代表取締役社長 青栁 稔 平成28年元旦)