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「新丸山ダム」で初の取り組みに挑戦。技術と叡智のバトンをつなげ!(第3話)

現在建設中の新丸山ダムでは、IHI初、高圧ラジアルゲートの4門同時の製作に挑戦。
その中で得られたことについて、将来の社長が、IHIインフラシステムの橋村さん、尾田さん、中村さん、山村さんにお話を伺いました。

将来の社長
「トータルステーション」を使ったら、カンタンに正確に測れるようになるの?

橋村さん
そうカンタンな話ではありません。
道具や装置は、あくまでも製作の手段にすぎません。
それを使う技術者次第で、結果は大きく変わってきます。

尾田さん
今回、ゲートの中心線を出す芯出し作業を20~30代の若手メンバーを中心に担当してもらいました。
彼らにとって、トータルステーションを使うのは初めてのことで、最初は戸惑ってましたね。

山村さん
本当に何も分からなくて...。
最初は、何が分からないのかも、分からない状態でした。

将来の社長
経験のある先輩がそばにいるわけだから、「先輩がやってくれたら早く終わるのに...」って、途中で嫌にならなかった?

山村さん
1つ1つを理解できると、できなかったことができるようになっていったので、途中から楽しくなりました。

尾田さん
彼らは失敗もしました。
ベテランがするよりも時間も掛かりました。
でも、手を動かしながら修正を重ねて、体で覚えていき、最終的に厳しい基準をクリアしてくれました。

将来の社長
最終的なアウトプットで起きては困るけれど、「プロセスの中で失敗する機会があって、その失敗を乗り越える」って、若手の成長には大事よね。

尾田さん
さすが将来の社長。本質的なことを突いていらっしゃる。
若手が経験を積み重ね、技術を受け継いでいく。
そのことに実感を持てたことも、今回のプロジェクトの大きな成果のひとつだと思っています。

将来の社長
それって、IHIだけじゃなく、すべて業界の技術者に言えることね!

尾田さん
そう思います。

将来の社長
そう言えば、今回、12ヶ月で4門を連続してつくったのよね?
そのことについても教えてくれる?

橋村さん
はい。IHIでは今まで2門連続製作はありましたが、今回は3門、4門と続けられたので、作業を進めるごとにチームの経験値、熟練度が上がっていったことが良かったことですね。

将来の社長
1門目でつかんだコツを、すぐに次に活かせたのね!

橋村さん
連続してつくることで、必要な技術者や道具・設備をまとめて動かせたのもプラスでした。全期間の作業の段取りが組みやすくなって、全体を効率的に進めることができたんです。
一方で、実際にやってみて初めて分かったことも多くありました。
例えば、1門目では「先に組み立ててから、溶接する」という流れでしたが、場所によっては溶接がしにくいという現実があったんです。

将来の社長
じゃあ、2門目からは変えたの?

中村さん
はい。「先に溶接してから組み立てた方が、溶接スピードも精度も上がる」ということが分かり、手順を変えたことによって劇的に製作しやすくなりました。

将来の社長
じゃあ、1門目から2門目、2門目から3門目って、どんどん改善されて良くなっていったのね!?

橋村さん
はい。一方で、4門連続製作にはリスクもありました。
1門目に間違いがあって見逃したら、それをそのまま次の門にも引き継いで製作してしまうことです。
4門が完成してから問題が見つかったら......想像もしたくないですね。

将来の社長
最初の小さな問題が、最後で致命傷になったって話は、よく聞くわよね。

尾田さん
そうですね。「1つ1つの工程で正確さにこだわること」がどれだけ大切か、チーム全体へ意識づけをしました。
そして、日々の取り組み方から見直して、過去と現在と将来をつなげることも考えるようになりました。

将来の社長
過去と現在と将来をつなげる? なにか新しいことをしたの?

尾田さん
そうなんです。そのことは、次回、話します。

将来の社長
えーっ! せっかく盛り上がってきたのに...

(つづく)

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