■健康経営の基本方針
当社ではIHIグループの「人材こそが最大かつ唯一の財産である」との経営理念のもと、健康経営の考え方に基づき、従業員の健康度の向上、職場の活性化に取り組み、心身ともに健康で活き活きと働くことができる職場を実現することを目指します。
■組織体制
社長をトップとした健康管理体制となっています。
人事部長、人事部主査、専属保健師が全社健康管理総括担当として、法令に沿った基準づくりや全社の健康企画を行い、合わせて健康保険組合とも連携しながら健康増進活動を企画し、工場や営業拠点を含む、各事業所に配置された健康管理推責任者および推進者に展開され、事業所ごとの実態に合わせた健康推進を行っています。
健康に関する施策立案は経営幹部による会議(経営会議)で決定し、労使の全社安全衛生委員会で議論共有します。そこで共有した方針は、安全担当者会議や事業所安全衛生委員会を通じて展開を図り、その後の進捗や効果を検証し、継続的なPDCAサイクルを回しています。
■2023年度 IHI原動機グループ健康管理活動方針
多様な人材の活躍のため、すべての基盤である「心身の健康」の観点から、
「一人一人の活力向上」と「すべての人が対話を通じて働く喜びを感じられる職場づくり」に攻守両面で取り組む。
(1)オフェンスの施策:
①個人の活力向上(一人ひとりの主体的な健康づくりの推進)
②職場の活力向上(1 on 1 / 対話活動を通じた、いきいきと働く職場づくりを人事/職場/産業保健部門が連携し推進)
(2)ディフェンスの施策:環境変化に伴う心身の不調に速やかに対応できる体制の整備
(3)喫煙対策の推進
・労働安全衛生に関しては、労働安全衛生マネジメントシステム(OSHMS)に基づき活動を展開しています。
>>2023年度 IHI原動機グループ 安全衛生・健康管理重点方針(PDF)
■健康経営戦略マップ
■IHI原動機における健康経営の指標と目標値
●健康施策の指標
項 目 | 2020年 | 2021年 | 2022年 |
---|---|---|---|
健康診断受診率 | 100% | 100% | 100% |
健康診断「就業措置基準」該当者 ※1 | 20人 | 14人 | 16人 |
適正体重者率 | - | 62.5% | 60.0% |
週2回以上の運動習慣者率 | - | 24.8% | 25.4% |
睡眠による休養確保者率 | - | 66.8% | 63.0% |
喫煙率 | 27.7% | 26.2% | 26.5% |
年間平均有給休暇取得日数 | 14.1日 | 13.0日 | 16.8日 |
平均勤続年数 | 11.5年 | 12.2年 | 12.0年 |
月平均所定外労働時間 | 16時間 | 20時間 | 23時間 |
ストレスチェック受検率 | 97.3% | 97.0% | 97.6% |
高ストレス者率 | 8.9% | 8.7% | 10.6% |
高ストレス職場数 | 5 | 6 | 3 |
●健康経営全体としての指標
項 目 | 目標 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 |
---|---|---|---|---|
アブセンティーズム ※2 | 1.0%以下 | 1.3% | 1.2% | 1.3% |
プレゼンティーズム ※3 | 0.5%以下 | 1.2% | 0.9% | 1.0% |
組織の活性度(期待役割理解/目的共有)※4 | 4.0/4.0 | 3.6/3.5 | 3.7/3.5 | 3.7/3.5 |
従業員エンゲージメント ※5 | 55% | - | 50% | 47% |
※1「就業措置基準」…糖尿病・高血圧・貧血・産業医意見で就業上の配慮(時間外労働や出張制限等)を行う基準
※2 3か月以上の休業者の割合
※3 就業制限者の割合
※4 2020年度導入、個人の健康レベルや組織の活性度を測るIHIグループの独自調査項目の一つ(1-5の指標で最高指標5)
※5 社員意識調査における社員エンゲージメント指数
■取り組み内容(一部紹介)
健康診断要管理者の低減対策
●2020年度から所属長による健康診断事後措置取り組みを強化し、従業員の早期受診・治療へつなげています。
●要治療者には、受診の確認調査や産業医や保健師による受診・保健指導も行っています。
●健康診断で、血圧・糖尿・貧血の高リスク者は産業医が就業制限の判定をします。産業医と保健師が受診指導を行い、リスク低減したところで就業解除する就業規則を定めています。
2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | |
要管理者率 ※ | 73.9% | 72.1% | 71.3% |
※要管理者…健康診断結果判定において判定が「C:要観察」「D:要受診」の者
メンタルヘルス、職場健康度向上活動
●ストレスチェックは法制化前の2013年より実施しています。高ストレス者には面談勧奨を行い、産業医や保健師による個別面談を実施しています。また、職場診断を行い、高ストレス職場に対しては、産業保健スタッフや人事部門が連携し、定期的なフォローを行っています。高ストレス職場では、所属長を中心に自職場単位で改善計画を立案、実行して改善につなげています。
●メンタルヘルスに関する教育は、人事部が主催の階層別教育と各職場の特性に合わせた管理職教育を毎年実施しています。
♢2021年度は、管理職に対し不調者への健康管理のポイント(主に早期発見対応)について教育を実施し、教育に対する満足は4.2(5段階評価で5が最高値)でした。また、不調となった部下に対し60%以上の者が“対応できそう”と感じられていました。
♢2022年度は、管理職に対し、職場改善活動に関する教育を実施し、アンケートでは90%以上の者が職場改善活動に対するモチベーションアップに役立ったと回答がありました。
また、1on1実施に向けて研修も実施し、啓蒙活動も継続しており1on1を実践する職場も増えています。
全社員に対してはメンタルヘルスのセルフケアに関するe-ラーニングを実施しました。
今後も継続的に管理職への教育と、セルフケアに関する教育を実施していきます。
★ Q体調不良の部下に対して自信を持って対応できそうですか?(研修後アンケートより)
★ メンタルヘルスのセルフケア内容(一部資料抜粋)
禁煙、受動喫煙防止の取り組み
●2015年より全社禁煙活動プロジェクトを開始し、喫煙率が35.2%から26.2%まで減少しました。禁煙の取り組みとして、年1回社内禁煙デーを設けています。2020年4月の健康増進法改正に伴い喫煙ルールの見直しを行いました。
●2023年度は、第2期として全社禁煙活動プロジェクトが始動しています。今回のプロジェクトのゴールは、2027年に敷地内全面禁煙・終日禁煙とし、各事業所健康管理推進者や関係者と協力しながら進めています。プロジェクト一歩目の取組みとして、毎月1回全社スワンスワンデーを設け禁煙活動を進めているところです。
運動促進
●健康保険組合とのコラボ活動として、毎年、健康アプリPepUpを用いた健康チャレンジウォーキング活動を行っています。
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●2022年度は、さつきラン&ウォークにも登録参加しましたがまだまだ少人数でした。
今後は、運動を通して体力作りやパフォーマンス向上等に役立ててもらえるような施策を展開していきます。
●新潟地区の工場では、社内グラウンドや体育館を利用して、バドミントン・テニス・フライングディスク等のサークル活動も行われています。
太田工場のソフトボール大会
職場単位でチームを作り、昼休みに一日一試合(25分程度)でトーナメント方式で戦います。
※コロナウイルス感染症流行により、残念ながら2020年度からスポーツイベントは中止となっていましたが2023年度は活動を予定しています。
食生活の改善促進
●2022年度は、ベジチェック®を利用した推定野菜摂取量の測定イベントを2回開催しました。自身の現在の野菜摂取量が十分なのか不足気味なのか数字で出ることから、野菜摂取のモチベーションアップに繋がりました。イベント開催時は、保健師による栄養指導も行い健康リテラシーの向上にもつなげています。社長よりも野菜摂取が多かった従業員へは表彰を行い、美味しいドレッシングを社長から贈呈され、更にたくさん野菜や良い栄養を摂って健康になってもらうよう期待をかけました。
女性の健康推進
●女性の健康課題へのヘルスリテラシー向上のため、e-ラーニング実施や安全衛生委員会の場で講和を実施しています。男女ともに関係の深い更年期障害、女性特有のホルモンの変化、PMS等について学習を実施。受講後アンケートでは、「男女のホルモンの違いに驚き勉強になった」「女性の自分でも知らないことも多く勉強になった」「女性の健康課題について今後理解を深めていきたい」「男性としてはまだまだ対応に悩みそうだ」等ポジティブな回答はじめ、様々なコメントがあり今後も継続的な学習を開催していきます。
地域に根付いたイベント
本社は神田祭り、新潟地区は民謡流し、相生地区はペーロン祭りと近隣地域の祭りに参加し、職場を超えたコミュニケーションの場があります。地域貢献活動としては、毎年、家族も一緒に海岸清掃活動を行っています。コロナウイルス感染症流行で中止になっていた相生地区はペーロン祭りは、3年ぶりの2022年5月に開催され従業員が参加、また、新潟地区の新潟まつりも内容を一部変更して2022年8月に開催され思い思いに楽しんでいました。
神田祭 |
新潟まつり(民謡流し) |
相生ペーロン祭 |
網代浜海岸清掃活動 |
■外部からの評価
2017年より連続で健康経営優良法人に認定