品質保証
品質保証部 宇宙品質保証グループ 工学系研究科 航空宇宙専攻 修了
「失敗は許されないからこそ、 自由に追求できる」ほぼオーダーメイドで作る宇宙機の品質管理


01
「宇宙分野で仕事がしたい」 そんな思いが叶う職場
新卒で入って、希望とはまったく違う部署に配属されたらどうしよう……という不安は、就職活動中に抱いていた大きな悩みの一つでしたが、宇宙機の製造に関わりたかった私にとって、IHIエアロスペースに入社できたのは幸運でした。日本の宇宙開発事業において大きな役割を担っており、希望の分野に携わることができる可能性が高かったからです。 私の場合、父親の影響もあって「STAR WARS」などのSF作品が好きでした。宇宙に対して漠然とした興味があったので、大学で宇宙工学を学んだのち、仕事でも宇宙分野に携わりたいと考えていました。 IHIエアロスペースは国内有数の宇宙機製造メーカーですし、宇宙技術に関する学会発表を聴いたこともあるので、学生のころからその存在は知っていました。入社の決め手は、就職活動中に参加したインターンシップ。その中で自由で柔軟な社風を感じ、入社できれば高い確率で宇宙製品に携わることができると確信できたのも大きかったですね。
02
製造工程を見極め、 求められる品質を実現する、宇宙品質保証
入社してからは、宇宙品質保証という仕事を担当しており、具体的には新型無人宇宙ステーション補給機・HTV-Xの品質保証を行っています。 品質保証とは、お客様に対してその製品が持つスペックの品質を保証する仕事のことです。そのために、製品の製造プロセスの要所要所で、製品が正しく作られているかの詳細な確認を行います。その過程で検査作業の手順書や実施要領書を作成するのですが、指示の書き方・効率のよい伝え方などは、自由に任されています。過不足なく必要十分な検査をいかに計画できるか、そして、それをしっかり伝えられるかどうかが、難しくもあり楽しい部分です。 他にも、製造中にはイレギュラーな事象が発生することがあり、その際には各部署の連携をリードするのも品質保証部の重要な役目です。

03
宇宙開発の華やかな盛り上がりは、 アナログからデジタルへ
うれしいことに、インターンシップで社内に抱いた自由なイメージは、今も変わりません。目的を達成するためのやり方は個人の裁量に委ねられています。HTV-Xに限らずほかの実施要領書も作りますが、そのためには現場で現物を確認したり、製造部門とコミュニケーションを取ったりすることも重要です。幅広い製品があるため、はじめて触れるような型式も多く、その場合はゼロから検査指示内容を考えていく必要がありますが、「製品を自分が作っている」という感覚を得やすいので、そのぶんやりがいも感じることができます。 ただ、一般的な工業製品とは違い、受注生産で年に数台というレベルのものばかりで、失敗は許されません。情報や数字を鵜吞みにせず、できるだけ自分の目で確かめて理解することを心がけています。その分、成功したときの喜びはひとしおです。以前に富岡の工場でロケット打上げのパブリックビューイングを行いました。成功して、ワーッと盛り上がる光景は、宇宙開発のイメージそのもので、とても興奮しました。 宇宙産業は、民間の参入も増えている成長市場です。当社がさらにスケールしていくためには、宇宙機の増産・量産が大きな課題のひとつです。そのためのデジタル化も進めています。オーダーメイドの世界なのでアナログな作業が多く、改善の余地はまだまだたくさんあります。少しでも無駄なことをなくして、個人レベルからでも業務改善を推進していきたい。それができる自由な空気が、この職場のいいところですから。

休日・オフの過ごし方
スポーツ観戦や旅行。休みが取りやすい職場
休みの日は映画やドラマを観たり、野球やバスケットボールなどのスポーツを観たりして過ごすことが多いです。中日ファンなので、実際に試合を観にいくこともありますし、群馬で登山や、冬にはスノーボードをしに行くこともあります。職種にかかわらず休みは取りやすい印象です。今年の夏休みには連休を利用して韓国へ旅行に行ったのが、楽しい思い出です。

schedule
ある1日の流れ
8:30
出社、メールチェック
8:35
チーム内情報共有
9:00
検査要領書の作成、発行フォロー
9:30
HTV-X製造進捗確認の定例会
10:30
現場対応
12:30
昼食
13:30
設計部署との打ち合わせ
14:30
議事録作成、展開
15:00
書類作成(納入品の成績書など)
16:00
検査要領書の作成
17:30
退社