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ダム・水門に、技術と叡智(前編)
〜高圧ゲート〜

近年、集中豪雨や台風など、自然災害が激甚化しています。防災・減災の拠点として重要性が高まっているのが「ダム・水門設備」です。IHIの技術は、「奇跡を起こしたダム技術」でも紹介しましたが、伝えきれなかった技術があるとのことで、IHIインフラシステムの浅野主査が、再び登場です。

浅野さん
将来の社長、ご無沙汰しています!

将来の社長
ごきげんよう!浅野くん、動画撮影の時は、ちょっと緊張していたわね。

浅野さん
ちょっとじゃなく、すごく緊張しました...将来の社長に上手く説明できたか、気になってました。

将来の社長
すごく分かりやすかったわよ!知らなかったダムや水門の働きについての理解が深まったわ。

浅野さん
今日は、そのダムと水門について、さらに深くお伝えしたいと思います。

将来の社長
楽しみ!

浅野さん
まずは、ダムの基本的な役割からおさらいです。覚えていらっしゃいますか?

将来の社長
ダムには「治水」と「利水」、2つの役割があるのよね?「治水」は、台風や大雨などの時に川の水量を調節して、下流地域の被害を最小限に抑えること。「利水」は、水を発電に利用したり、水を貯めておいて、雨の少ない時期にも水道や工場、農地に水を供給すること。合ってる?

浅野さん
さすがは、将来の社長!そして、その2つの役割を果たすのに欠かせないのが、川に流れる水量を調節する「ゲート」と呼ばれる水門設備です。

将来の社長
八ッ場ダムには、ゲートがいっぱいあったわよね?

浅野さん
はい。大雨でダム湖へ水の流入が増えた時、水位が増えないように調節して放流する「洪水吐設備」。ダム湖が溢れそうになった時に放流する「非常用洪水吐設備」。もう1つ「選択取水設備」は...

将来の社長
ダム湖のいろんな深さの水を混ぜて、水温を調整して放流する。下流の生き物や環境のことまで考えた「やさしいゲート」なのよね?

浅野さん
覚えてくれていたんですね!嬉しくて、涙の放流が止まりません!

将来の社長
あなた、動画の時も号泣してたわよ。涙腺ゲート、ユルユルね。

浅野さん
そうかもしれません...。しかし、ダムのゲートはご安心ください!ダム湖に水が貯まると、ゲートには1800トン、自動車1,800台分の水圧が掛っていますが、水が漏れないように、そして、スムーズに開閉できるように、我々の技術と叡智を詰め込んでいます。その肝となる技術が「水密ゴム」です。

将来の社長
ゲートの隙間を塞ぐゴムね!

浅野さん
そうです。しかし、ゴムは摩擦が大きいので、開け閉めの時に大きな力が必要でした。そこでIHIは、ゴムに特殊なコーティングを施し、小さな力でも開閉できる高圧ゲートを実現したのです。

将来の社長
このゴムは"特許"を取ったのよね?

浅野さん
はい。

将来の社長
"トッキョ!"いいわ〜私の好きな言葉よ♡

浅野さん
ありがとうございます。将来の社長。ダム・水門が機能を果たす上で重要な技術は、この高圧ゲート以外にもあります。

将来の社長
それ、知りたい!

浅野さん
詳しくは、後編で!

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