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研究開発
研究施設向けオゾン殺菌装置『HZシリーズ』を開発、本格販売開始
石川島播磨重工(IHI)と関係会社の石川島芝浦機械(略称:ISM、社長:桑原紘一郎、本社:東京都渋谷区千駄ヶ谷)は、製薬会社や公的研究機関、大学などの研究施設向けに、オゾン殺菌装置『HZシリーズ』5機種を開発し、本格販売を開始しました。
製薬会社などの研究施設では、汚染区域(ダーティーゾーン)から清浄区域(クリーンゾーン)に搬入する物品は滅菌または殺菌処理を行っており、これまでガスによる処理としては主にエチレンオキサイド(酸化エチレン)が使われてきました。しかし、エチレンオキサイドは発ガン性物質であることから、平成13年に「特定化学物質等障害予防規則」の「特定第2類物質」、ならびに、「労働安全衛生法施行令」の「第2類物質」に指定され、作業環境濃度の測定などが義務化されました。そのため、作業従事者や環境の負荷を軽減できる安全かつ確実なガス処理法が望まれていました。
今回本格販売を開始した研究施設向けオゾン殺菌装置『HZシリーズ』は、残留ガスが発生せず、作業環境濃度の測定などが不要なことから、従来のエチレンオキサイドガスに代わる殺菌装置として、製薬研究所などで清浄区域に搬入する物品の殺菌処理を有効に行うことができます。特に、汚染区域と清浄区域が明確に分けられていて殺菌処理を行う機会が多い動物実験施設において、飼育室(清浄区域)へ搬入する物品でオートクレーブ処理(高温蒸気による処理)ができない非耐熱性の物の殺菌処理に最適です。
『HZシリーズ』は、これまでの医療向けオゾン殺菌装置よりもオゾン発生量を高めて殺菌能力をあげるとともに、オゾンの原料となる高濃度酸素を空気中の酸素を濃縮することにより生成できる酸素濃縮機(PSA)を搭載しているため酸素ボンベの交換が不要です。また、オゾン自動分解機を標準装備とし、作業者の安全性を確保しています。
IHI/ISMは、平成8年3月にオゾン殺菌装置としては日本で初めてオゾン殺菌装置で薬事承認を取得して以来18種類のオゾン殺菌・脱臭装置が新しい殺菌剤として医療機関施設、老人施設、幼稚園・保育園他で広く採用されています。
IHI/ISMでは、本シリーズを製薬会社や公的研究機関、大学などの研究施設向けなどを中心に年間売上台数50台を目標に販売を行い、オゾン事業全体としては今年度15億円、17年度には27億円へと事業拡充を図っていきます。
<オゾン殺菌BOX『HZ-40』小売希望価格:280万円> |
清浄区域に搬入する作業着、帽子、マスク、手袋、記録紙・ラベルなどの紙類などを殺菌処理。 |
特長: |
・高濃度オゾンガスが内部にまで入り込み殺菌 |
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・殺菌室は上下2段に分かれており、より多くの物品を1度に処理 |
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・5つの処理モードにより対象物の処理量に適した処理が可能 |
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<オゾン殺菌パスボックス『HZ-80W』小売希望価格:450万円> |
汚染区域と清浄区域の間に設置し、搬入品を殺菌処理した後、清浄区域側から取り出せる装置。 |
特長: |
・両扉式で、オゾン殺菌処理した物品を清浄区域側でそのまま取り出し可能 |
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・両扉は同時に開かないようにインターロックがかかる |
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<大型オゾン殺菌パススルー『HZ-800W』小売希望価格:2500万円> |
汚染区域と清浄区域の間に設置し、搬入品を殺菌処理した後、清浄区域側から取り出せる大型 |
オゾン殺菌装置。 |
特長: |
・大容量で多くの物品の同時処理が可能 |
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・殺菌庫内部のオゾン濃度を測定でき、測定結果を記録できる |
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・両扉式で、オゾン殺菌処理した物品を清浄区域側でそのまま取り出し可能 |
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・両扉は同時に開かないようにインターロックがかかる |
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<オゾン殺菌装置『HZI-800』小売希望価格:1800万円> |
実験動物飼育ケージの殺菌 |
特長: |
・マウス用ケージを同時に約100個殺菌可能 |
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・上下交互オゾン吹き出しシステムによる均一殺菌 |
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・高濃度オゾンと高効率分解機能による短時間殺菌 |
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<オゾン室内殺菌装置『HZ-20』小売希望価格:320万円> |
部屋全体をオゾンで殺菌する装置 |
特長: |
・オゾン拡散機能 |
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・キャスター付きで容易に各場所への移動が可能 |
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