長野県松本市「まつもと市民芸術館」向け 世界初の「ゴムベルト式曲走タイプの動く歩道」が利用者に大好評
石川島播磨重工(IHI)が平成13年2月に竹中・戸田・松本土建特定建設工事共同企業体から受注し、本年3月に長野県松本市「まつもと市民芸術館(*)」向けに納入した「ゴムベルト式曲走タイプの動く歩道」が順調に稼動を続けています。
同機はまつもと市民芸術館のエントランスホールの1階部分と3階部分をつなぐもので、特殊構造の採用により、これまで困難とされていた搬送ベルトの曲走を実現し、デザイン性の高い芸術館の設計にマッチさせ、かつ乗降部の段差を無くし、車椅子での利用も容易なバリアフリーニーズも満たすことに成功しました。その美しいデザインとバリアフリーの機能性が利用者の間で大変好評になっています。「ゴムベルト式曲走タイプの動く歩道」は他社にもこれまでに納入実績はなく、今回IHIが納入したものが世界初となります。
IHIのゴムベルト式動く歩道の納入実績は、今回分も含め、鹿児島県の鹿児島空港ビルディング向け等、合計26基です。今後は「曲走タイプ」を積極的にPRして他社との差別化を図り、拡販に注力していきます。
(同機の概略仕様)
1. | 全長 | : | 45m |
2. | 速度 | : | 毎分30m |
3. | 傾斜角 | : | 9.6度 |
4. | 歩道部分の曲率 | : | R(半径)=83m |
*まつもと市民芸術館:平成13年11月から行われてきた大規模な改築工事によって、本年3月21日に本格的なオペラ公演も可能な大ホールを備えた芸術文化ホールとして装いも新たに竣工し、本年9月13日まで約1ヶ月間開催された柿落とし公演「サイトウキネンフェスティバル」と、同館の館長である串田和美氏演出の演劇「スカパン」をもって本格オープンした。サイトウキネンフェスティバルは、松本市で1992年以来、毎年夏に開催されている、指揮者・小沢征爾氏プロデュースのコンサート・イベント。
世界初の「ゴムベルト式曲走タイプの動く歩道」
「まつもと市民芸術館」全景