新潟トランシスが「のと鉄道株式会社」から気動車4両を受注
石川島播磨重工(IHI)の子会社である新潟トランシス株式会社(社長:関根三馨。本社:東京都中央区八重洲。以下「新潟トランシス」)はこのほど、「のと鉄道株式会社」(代表取締役社長:鷲嶽勝彦氏。本社:石川県鳳至郡。以下「のと鉄道」)から、石川県の穴水と七尾の間(33.1km)を運行する気動車4両を約5億円で受注しました。「のと鉄道」からは初の気動車受注となります。新潟トランシスは、同気動車の製造を新潟事業所(新潟県北蒲原郡聖籠町)で行い、2005年2月に「のと鉄道」に納入予定です。同気動車の概略仕様は以下のとおりです。
<概略仕様>
1. 最高速度 :毎時95km
2. 定員(1車両) :111人
3. 車両重量(1車両) :32トン
4. 車両全長(1車両) :18m
「のと鉄道」は、旧国鉄の民営化に伴って、1987年4月に設立された第三セクター鉄道ですが、乗客数が1992年の367万人をピークに年々減少し、2002年には187万人と半減しており、今回、乗客の利便性・快適性の向上を図ることによりさらなる乗車需要を掘り起こすべく、新たに気動車4両の導入を決定したものです。現在、国内の第三セクター鉄道は38社を数えますが、そのほとんどが乗客数の減少により厳しい経営状況に置かれています。新潟トランシスでは、上記各社の合理化・増収のニーズに対応すべく、各地域の特性を加味しながら、可能な限り車両の設計・製造の標準化を図り、ライフサイクルコストの低減を可能にする車両の拡販に注力していきます。
新潟トランシスは、2003年2月の設立後、JR西日本「山陰線」向けや九州の第三セクター鉄道「肥薩おれんじ鉄道」向けに各19両の気動車を納入するなど、前身の株式会社新潟鐵工所および事業を継承した富士重工業株式会社の車輛部門の納入実績と合わせて、国内向け気動車の豊富な納入実績を誇っています。これらの実績が客先から高い評価を受け、上記受注に至りました。
新潟トランシスでは、今後も国内のみならず海外にも気動車の拡販を推し進め、新交通システムと除雪車を含む全社の売上目標を2004年度は120億円とし、2007年度には200億円に引き上げる計画です。