王子製紙向け国内最大級の製紙用塗工設備を受注~国内最大級の製紙用塗工設備を4基連続受注~
石川島播磨重工(IHI)とフォイトペーパー社(本社:独ハイデンハイム市、以下フォイト社)との合弁会社で、製紙機械事業を担当する株式会社アイ・エイチ・アイ フォイト ペーパーテクノロジー(以下VIPT、本社:東京都中央区八重洲、社長:紅瀬雄司)は、このたび、王子製紙株式会社から、富岡工場(徳島県阿南市)向けに、国内最大級の塗工紙幅9.6mのオンマシン塗工設備を受注しました。製紙設備全体の完成は2008年末を予定しています。
塗工設備とは、紙をつくる過程で、紙の表面に特殊な液をコーティングする設備で、塗料の種類や、塗料の量を調節することにより、様々な種類の紙をつくることを可能とします。近年は、様々な用途の紙が増えてきており、塗工機の重要性がさらに増しています。
今回受注したオンマシン塗工設備は、塗工機が抄紙機のライン上に組み込まれており、塗工機がライン外にある従来の製紙設備に比べ、製紙から塗工までの過程が一括で行え、生産効率が大幅に上がります。また、塗料を紙に吹き付ける装置が可変式で、紙までの距離、角度を自由に変化させることができ、塗料の種類、塗工スピード、紙の種類に柔軟に対応することができます。
VIPT製の塗工設備は、製紙機械の大型化、ハイスピード化に対応し、生産効率の向上、コストダウンに大きく寄与することから、昨今の、国内製紙業界の大型投資に関して大王製紙、日本製紙、北越製紙に続き、今回の王子製紙向けに4基連続で塗工設備を受注しています。
今回の塗工設備は、現在需要が伸びているチラシやパンフレット等に使われる微塗工紙や軽量コート紙をつくるためのもので、生産量は年間35万tとなります。これらの製品は、海外でも需要が拡大している製品です。
今後、VIPTはフォイト社と協力し、国内だけではなく、ますます需要の拡大が期待できるアジアを中心とした海外においても、積極的な受注活動を行っていきます。
【参考資料】
株式会社アイ・エイチ・アイ フォイト ペーパーテクノロジー(VIPT)の概要
(1)所在地:東京都中央区八重洲2丁目9-14 IHI京橋ビル3階
(2)資本金:4億9000万円
(3)株主:IHI 51%、VPT Auslands beteiligungen GmbH 49%
(4)代表者:紅瀬 雄司
(5)従業員数:94人
(6)売上高:約124億円(2007年3月期)
(7)主要製品:抄紙機関連、塗工機、カレンダ関連