住友金属工業向け世界最大級の高炉改修工事が完成~鹿島製鉄所向け大型高炉工事で400万時間連続無事故・無災害達成~
石川島播磨重工(IHI)は、本日、住友金属工業株式会社 鹿島製鉄所(以下、住金鹿島、所在地:茨城県鹿嶋市)の大型高炉(第3高炉)の改修工事を完成させました。今回の改修工事により、第3高炉は、炉容積が従来の5,050m3から、5,370m3と世界最大級の大きさとなり、住金鹿島の生産能力が増強されることになります。
今回の第3高炉改修工事は、2006年4月に着工し、鉄をつくる際、鉄鉱石やコークスなどの原料を溶かす高炉本体部分の拡張および更新と、生産する鉄の種類によって原料を調整しながら高炉内に装入する炉頂装入装置の取替え工事を行いました。これにより第3高炉は、2004年にIHIが鹿島製鉄所に新設した新第1高炉(炉容積:5,370m3)と同じ大きさ、能力を持った高炉となり、住金鹿島では、この2基の高炉間での部品の相互補完などが可能となり生産体制の強化に寄与します。
また、今回、第3高炉の改修工事が完成したことにより、2002年当時鹿島製鉄所全体で700万t/年だった生産量は、2004年の新第1高炉完成時には750万t/年となり、今回の第3高炉の改修工事の完成に伴い、800万t/年と、合計で中型の高炉1基分の生産量にあたる100万t/年の増産が可能となりました。
また、今回の住金鹿島向けの大型高炉工事では、工事ごとのリスクアセスメント実施や、安全パトロールの回数を増やし、事故・災害が起こらない様に十分な配慮をした結果、第3高炉改修工事期間中約160万時間連続で無事故・無災害を達成し、新第1高炉新設工事から合わせて400万時間無事故・無災害を達成しました。
IHIは、今後、世界的にも大型高炉の製作ができる数少ないメーカーとして、国内製鉄所向けだけではなく、海外製鉄所向けの高炉の受注も目指し、積極的な受注活動を行っていきます。