ハノイ市内の大規模斜張橋の主塔が完成し、桁架設開始 ―ニャッタン橋(日越友好橋)―
株式会社IHIインフラシステム
三井住友建設株式会社
株式会社IHIインフラシステム(社長:井上 明、本社:大阪府堺市堺区大浜西町3番地 )と三井住友建設株式会社(社長:則久 芳行、本社:東京都中央区佃二丁目1番6号 )の共同企業体は、ベトナム運輸省第85工事管理局が発注し2009年10月に着工したニャッタン橋の主塔の施工を完了し、鋼製桁架設工事を開始しました。2014年末の全体完成を目指しています。
写真: 主橋主塔の現況
■ ニャッタン橋プロジェクトの概要
ニャッタン橋建設工事パッケージ1は、日本政府の円借款によるODA案件で、ベトナム中心部の紅河を跨ぎ、交通渋滞問題を抱えるハノイにおける幹線道路を建設するものです。完成後には、これも円借款ODA案件で建設が進められている国道3号線と接続し、ハノイ中心部からノイバイ国際空港を経て、中国国境へとつながる大動脈となります。
本工事は、主橋部(6 径間連続鋼桁斜張橋1,500m)と取付橋部(1,580m)、総延長3,080mの規模を誇ります。主橋主塔を支える5基の大規模基礎は、日本で開発されベトナムで初めて採用された、鋼管矢板基礎工法で施工されました。
■ 主塔施工の概要
主橋5基の鋼管矢板基礎は、陸上部(2基)と河川部(3基)からなり、河川部はクレーンバージを用いた水上施工が行われました。鋼管矢板は、ウォータージェットとバイブロハンマーを併用したバイブロジェット工法により沈設、所定深さまでディーゼルハンマーにて最終打撃され、高精度で閉合しました。鋼管矢板は、径1.2m、最大長50mです。鋼管矢板の総本数は、632本、総重量は、14,200 t におよび、材料はすべて日本から海上輸送されました。
鋼管矢板基礎に支えられた、高さ約110m のA字型の主塔は、複雑な断面変化を有しており難度の高い施工となり、プレファブ鉄筋とセルフクライミングシステム型枠を採用することで高品質の出来形を実現しました。主塔頂部には、アンカーボックスと呼ばれる斜材の定着体が埋め込まれた鋼製柱が、極めて高い要求精度内で設置されています。
ニャッタン橋は、ベトナムの社会インフラの拡充に大きく貢献するのみならず、「日越友好橋」の名前が示すように日本とベトナムの友好を象徴する架け橋となることを期待します。
■ 工事概要 | ||
工事名 | : | ニャッタン橋(日越友好橋)建設工事パッケージ1 |
発注者 | : | ベトナム運輸省第85工事管理局 |
設 計 | : | 長大・大日本コンサルタントJV |
請負者 | : | IHIインフラシステム・三井住友建設JV |
施工場所 | : | ベトナム ハノイ中心部(紅河) |
橋 種 | : | 道路橋 |
橋 長 | : | 1,500m(主橋),1,580m(取付橋) |
支 間 | : | 150m+4×300m+150m(主橋) |
幅 員 | : | 35.6m |
工 期 | : | 2009年10月1日~2014年12月25日 |
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