IHI NeoG Algaeが100㎡規模でのバイオ燃料用藻類の屋外安定培養に成功
IHI NeoG Algae合同会社(本社:神奈川県川崎市、代表:藤田朋宏)*は、油分を大量に含む藻の屋外での100m2規模による安定培養に成功しました。
今回の培養は、IHI横浜事業所(神奈川県横浜市)内に設置した屋外培養試験プラントにおいて実施したものです。
今回の培養試験で利用した藻は、神戸大学榎本平教授が顧問を務める有限会社ジーン・アンド・ジーンテクノロジーが発見した高速増殖型ボツリオコッカス(榎本藻)をベースに、株式会社ネオ・モルガン研究所が様々な改良を加えたもので、株式会社IHIが保有するプラント技術で屋外での大量培養に成功しました。
今回の取組みは、屋外の開放型の池で、増殖に必要なエネルギー源として太陽光のみを利用し他の藻類や雑菌などに負けない培養方法を開発したことで、藻を高濃度で安定的に増殖させることができる点に、世界的に見ても優位な特徴があります。
IHI NeoG Algae合同会社は、次のステップとして、量産を見据え数千㎡規模での培養を実現するための場所の選定と、さらなるコスト低減に向けたプロセス改良を進めています。
また、生産する油にMOBURA(“藻”+”油”より)という名称をつけました。これは日本発の産業として力強く歩んでいけるように、という思いを込めて付けた名前です。今後は、ジェット 燃料を中心に、MOBURAを利用した燃料以外の様々な用途開発に関する共同研究も本格化いたします。共同研究は、広くオープンイノベーションの形式で推進し、MOBURAを利用した幅広い産業の創生を目指します。
*1) IHI NeoG Algae合同会社は、藻類バイオ燃料に関する技術開発を目的に、株式会社IHI、神戸大発ベンチャーの有限会社ジーン・アンド・ジーンテクノロジー(G>)、および株式会社ネオ・モルガン研究所(NML)の3社で2011年8月に設立しました。
*2) 今回の開発の一部には、独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業である「戦略的次世代バイオマスエネルギー利用技術開発事業」の資金を活用しています。