360度全旋回Z型推進装置「Zペラ」の累計生産台数が国内最多となる4,000台を達成
IHIの子会社である新潟原動機株式会社(以下,NPS,社長:犀川淳一,本社:東京都千代田区)は、このたび,360度全旋回Z型推進装置「Zペラ」(以下,Zペラ)の累計生産台数4,000台を達成しました。今回,4,000台目となったZペラ「ZP-41」は,NPSのZペラのラインナップでは大型のものであり,オフショア作業船向けのZペラとなります。
NPSでは,船舶の大型化が急速に進み,高出力の港湾タグボートの需要が高まった1960年代から360度全方向に強力な推進力を持つ推進システムの開発を開始し,1969年4月に旧新潟鐵工所蒲田工場(東京都大田区)にて初号機を出荷しました。現在では,港湾タグボートだけでなく,石油・ガス掘削リグやFPSOなどの海洋開発分野におけるオフショア支援船向けの納入台数も増加しています。NPSでは,連続出力735kW(1,000PS)~3,089kW(4,200PS)までのZペラのラインナップを揃えており,様々なお客様のニーズに応えることができます。
Zペラは,推進方向を自在に操る事で,横滑り,急旋回,一点旋回,急停止,位置保持など舵板無しで自在に操船する事が可能となる優れた推進装置です。加えて,強力な推進力を有する設計により,大型化する外航船の安全な離着岸をサポートするだけでなく,資源採掘リグの曳航を行うアンカーハンドリング船(AHTS)や,海流の強い海域にある資源採掘リグへの物資供給を行うサプライ船(PSV)の推進装置として採用されるなど,高い操船性と強力な推進力を有するZペラへの需要は着実に拡大しています。
NPSは,港湾タグボートやオフショア支援船に搭載される中速ディーゼルエンジンからZペラといった推進システムを一貫して供給できる数少ないメーカーです。また,1969年の初号機の出荷以降,性能と信頼性の両面にて高い評価を得てきました。現在では,全旋回型推進装置において,国内では90%の市場シェアを確保するトップメーカーであり,全世界でも30%の市場シェアを有しております。
NPSでは,今後も,性能と信頼性の向上に努めるとともに,多様なニーズに応えるべく商品開発を行い,更なるユーザーの獲得を目指して積極的に営業展開していきます。
新潟原動機㈱ホームページ:http://www.niigata-power.com/indexj.html
4,000台目となるZペラ「Z-41」