高効率で系統連系可能な最大送電端発電出力20kWのパッケージタイプ小型バイナリー発電装置の初号機が稼働開始
~本装置が採用された「会津高原リゾート『地域熱電供給』実証事業」が実証開始~
IHIは、小型バイナリー発電装置「ヒートリカバリー“HRシリーズ”」初号機を「会津高原リゾート『地域熱電供給』実証事業」向けに納入、6月12日(火)に火入れ式が行われ、稼働を開始します。
本実証事業は、福島ミドリ安全株式会社(所在地:福島県郡山市、代表取締役社長:白石昇央 氏)が林野庁から受託した「平成25年度木質バイオマスエネルギーを活用したモデル地域づくり推進事業」(新たな利用システムの実証3号契約福島件南会津地域)において、木質バイオマスボイラと小型バイナリー発電装置を組み合わせた地域熱電供給プロジェクトとして採用された国内初のシステムです。
本実証事業では、会津高原リゾート(福島県南会津郡南会津町高杖原535)の5施設に出力600kWおよび400kWの木質バイオマスボイラから熱(暖房・給湯)が供給されますが、そのボイラの熱(温水)を利用して、最大送電端発電出力20kWのバイナリー発電装置で発電した電力を、同リゾート内の会津アストリアホテル、白樺の湯へ供給するものです。
福島ミドリ安全が取組む本実証事業は、
① 林野庁の新規性を重視した中山間地のイノベーション事業
② 日本初の木質バイオマスボイラ(コールバッハ社:オーストリア)+小型バイナリー発電装置20kW(IHI)事業の組み合わせによる『地域熱電供給事業』
③ 福島県初の『地域熱電供給事業』
④ 地域エネルギー(木質燃料チップ)の循環スキーム構築による新たな地域産業創出事業
⑤ フクシマ復興の見える化事業として国内外への発信事業
であり、実証目的として、現在使用しているA重油と木質燃料チップの燃料使用量及び付帯費用算出によるランニングコスト比較表を作成の上、CO₂削減効果と事業収益性の見える化を図ることを目的とします。
その目標値として、a.年間燃料削減コスト約1,200万円、b.CO2削減量780tとしています。
また、環境ショーケース(環境学習促進)型ボイラ機械室を設け、森林保全とCO₂削減についてリゾート地への来場者に学んでいただく機会を設けています。
当社では、今後も、少量の温水でも発電可能な小型バイナリー発電装置により、再生可能なエネルギーの活用および省エネに貢献していきます。

IHI小型バイナリー発電装置“HRシリーズ”:http://www.ihi.co.jp/compressor/binary/