国内IPP向け 超々臨界圧石炭火力発電ボイラ 建設請負工事を受注
~世界最高水準の石炭火力発電技術,環境対策技術を導入~
株式会社IHI(所在地:東京都江東区,社長:斎藤保,以下「IHI」)は,このたび,国内有数規模のIPP(独立系発電事業者)である株式会社神戸製鋼所(所在地:兵庫県神戸市中央区,社長:川崎博也,以下「神戸製鋼」)から,世界最高水準の発電効率を実現する超々臨界圧(以下「USC」)(※1)大型石炭火力発電ボイラ(出力650MW × 2基)ならびに,ガスガスヒータ装置に関する,設計・調達・建設業務を受注しました。本件は,神戸製鋼が神戸製鉄所(兵庫県神戸市灘区)内に火力発電所を建設するプロジェクト向けで,運転開始は 1基目が2021年度,2基目が2022年度の予定です。IHIは,同社向けに大型石炭火力発電ボイラを2004年に納入しており,既設機の効率,運用性が高く評価され受注に至りました。
燃料の供給安定性や優れた経済性,また,長年の運用実績にもとづく高い信頼性により,今後も国内の重要なベースロード電源としての役割を期待されているのが石炭火力発電です。今回受注したUSCボイラは,蒸気を超高温・超高圧化することで発電効率を高め,燃料の使用量と二酸化炭素の排出量を抑制することが可能です。
また,国内最高水準の環境規制値を達成するために,排煙脱硝装置,ガスガスヒータ装置も同時に納入し,煙突から出る排ガスをクリーンにし,大気環境の保全に大きく貢献します。
IHIは国内初のUSCボイラの納入をはじめとし,国内外の石炭火力発電ボイラや環境設備の豊富な実績を有しています。また,主力工場である相生工場には各種のクリーンコールテクノロジーに関する様々な実証試験設備を備えており,燃焼効率の更なる向上および環境負荷低減技術の開発に積極的に取り組んでいます。
国内外において安定的かつ効率的な電力供給を実現するために,今後もIHIは高い発電効率および優れた環境性能を誇るボイラを中心とした発電機器・システムを提供していきます。
- 1. 超々臨界圧(USC:Ultra Super Critical)
温度593℃以上,圧力24.1Mpa以上の蒸気条件
