国際協力銀行が米国ニュースケール社へ出資 ~JBICの協力の下、SMR事業を推進~
日揮ホールディングス株式会社
株式会社IHI
日揮ホールディングス株式会社(代表取締役会長CEO 佐藤 雅之、以下「日揮HD」)および株式会社 IHI(代表取締役社長 井手 博、以下「IHI」)は、このたび、両社が出資する米国NuScale Power, LLC(以下「ニュースケール社」)に対し、株式会社国際協力銀行(以下「JBIC」)が約110百万米ドルを出資したことを、お知らせします。なおJBICは、2021年に日揮HDおよびIHIがニュースケール社へ出資するために設立した特別目的会社を経由して出資を行います。
脱炭素化の動きが世界的に急速に進むなか、一次エネルギー源として再生可能エネルギーの構成比率が増加する一方で、自然環境に左右され易く安定した電力を供給し難いといった課題があります。小型モジュール原子炉(以下「SMR」)は、負荷追従運転が可能であることから再生可能エネルギーの調整電源のほか、カーボンフリーなエネルギー源としての役割も期待されています。
日揮HDおよびIHIは、SMRが水素や再生可能エネルギーと並び、脱炭素社会の実現への貢献が期待できること、さらにニュースケール社の技術が他のSMR技術に先駆けて2020年8月に米国初の設計認証の審査を完了し、米国原子力規制委員会によりその安全性が認められていることから、SMRプラント建設プロジェクトにおける協業、および技術を維持・向上し原子力の安全性向上に貢献し続けることを目指し、2021年にニュースケール社へ出資しました。
日本政府は、2021年10月に閣議決定された「第6次エネルギー基本計画」において、SMR技術の国際連携による研究開発および実証に向けた取り組みを進めることを掲げています。加えて2021年4月に発出された日米首脳共同声明においては、「日米気候パートナーシップ」および「日米競争力・強靭性(コア)パートナーシップ」の立ち上げが発表され、SMRを含む革新原子力が、これらのパートナーシップにおける両国の協力分野の一つとして位置づけられています。こうした日本政府のエネルギー政策ならびに日米両政府の協力の方向性のもと、今般ニュースケール社に対しJBICが出資をすることを日揮HDおよびIHIは歓迎します。
日揮HDおよびIHIは、ニュースケール社のSMRプラントの展開や,第1号建設プロジェクトへの参画など、同社との一層の協業を進めてまいります。