インドネシアにおいてグリーンアンモニア製造・販売および混焼事業の検討を開始
IHIとインドネシア国営肥料会社PT Pupuk Indonesia(ププック インドネシア) (Persero)(以下「ププック社」)はこのたび,インドネシアにおいて再生可能エネルギー由来のグリーンアンモニア製造・販売の事業性および発電用ボイラでの混焼の事業性を検討・調査する覚書を締結しました。本覚書締結は,経済産業省主催のアジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)官民投資フォーラム開催に合わせて発表するものです。
ププック社とIHIで協業予定の肥料工場
本検討では,ジャワ島東部でププック社が保有する肥料製造工場において地熱発電による再エネ電力を活用したグリーンアンモニアを製造し,インドネシア国内外への販売を検討します。また同工場敷地内において,ププック社が保有する発電用ボイラでのアンモニア混焼の事業性も併せて検討します。
IHIは主に技術的検討および事業性評価を担当し,ププック社は再エネ供給や需要調査を担当します。2023年度に事業性検討およびアンモニア少量混焼を行った後,数年後を目途に商業プラント建設および運用開始を目指します。
インドネシア政府は2060年までに温室効果ガス排出量ゼロを目指しており,アンモニアや水素といったカーボンニュートラル燃料の利活用を検討しています。またププック社はインドネシア最大の国営肥料製造企業として化石燃料由来のアンモニアを大量に製造しているため,将来的に再エネ由来のグリーンアンモニア生産の早期実現を目指しています。
今回初めて開催されたAZEC官民投資フォーラムでは,当社代表取締役社長 井手 博より,AZECの構想実現に寄与する,燃料アンモニアサプライチェーン構築への当社取り組みが紹介されました。本構想では,アジア地域の実態に即した脱炭素政策と経済成長の両立が掲げられており,IHIは本検討を通して,インドネシアにおけるグリーンアンモニアの利活用モデルを示すとともに,日本および同国におけるグリーンアンモニアの早期社会実装と脱炭素の推進に貢献してまいります。