F-35戦闘機搭載エンジンの整備事業を開始
IHIは,航空自衛隊でも運用されている最新鋭戦闘機「F-35」に搭載されているエンジン「F135ターボファンエンジン」について,防衛省殿との契約に基づき,共同開発国以外で初めて設けられる整備拠点(リージョナル・デポ)として瑞穂工場(東京都西多摩郡瑞穂町)において進めてきた態勢構築が完了したことから,今後,F135エンジンの整備を開始することになりました。
F135エンジンは,世界最新の再熱式ターボファンエンジンの一つであり,優れた先端技術が反映された世界最大級の推力を発揮できる戦闘機用エンジンです。併せて,新たな運用コンセプト(ALGS: Autonomic Logistics Global Sustainment,国際的な後方支援システム)により,全ての運用国が世界規模で部品や整備などを融通し合い,必要最小限の在庫で運用するよう設計されています。このうち他国の整備も実施する整備拠点(リージョナル・デポ)は,世界に5か所設けられることが計画されており,IHIはアジア太平洋地域拠点の一つとして,オーストラリアと共に同エンジンの整備を担います。
IHIは,2017年から行ってきた同エンジンの新製エンジン納入(FACO:Final Assembly and Check Out,最終組立・検査)の経験を通じて,組立・運転・運用等に関する多くの知見を得ており,今後速やかに整備期間の短縮,整備可能台数の増加を図るとともに,F-35を運用する友好国との協働を通じて,生産基盤のより一層の強化を進めてまいります。