V2500ターボファンエンジン及び開発資料集が2024年度国立科学博物館の「未来技術遺産」に登録
IHIが一般財団法人日本航空機エンジン協会(JAEC)の一員として参画する国際共同開発エンジン「V2500ターボファンエンジン 及び 開発資料集」が,独立行政法人国立科学博物館の2024年度「重要科学技術史資料(未来技術遺産)」に登録されました。
V2500エンジンはIHIをはじめとした日本企業が,初めて民間航空機エンジンの国際共同開発に参画した航空機エンジンです。1983年にアメリカ(Pratt & Whitney社),イギリス(Rolls-Royce社,現在は事業から撤退),ドイツ(MTU Aero Engines社),イタリア(FIAT社,現在は事業から撤退),日本(JAEC:IHI,川崎重工,三菱重工航空エンジンが参加)の5ヵ国共同で開発を開始し,これらの開発メーカーが共同で設立した合弁会社International Aero Engines(IAE)が事業主体となり,販売・サービスを行っています。
IHIは約14%のシェアでV2500エンジンの開発・製造に参画しており,エンジン前部に位置するファンやファンケース,低圧圧縮機,タービンの回転をファンと圧縮機に伝えるシャフトなどの主要部品の製作を担当しています。
V2500エンジン開発資料は、その設計や国際共同開発についての詳細な記録であり、日本の航空エンジン開発を語るうえで高い歴史的な価値を有しています。
「重要科学技術史資料(未来技術遺産)」とは
「科学技術の発達上重要な成果を示し、次世代に継承していく上で重要な意義を持つもの」や「国民生活、経済、社会、文化の在り方に顕著な影響を与えたもの」に該当する科学技術史資料を保存し、未来へ引き継いでいくことを目的として、独立行政法人国立科学博物館が2008年より毎年登録を実施しています。