IHI初,東近江市での自然再生活動が環境省「自然共生サイト」に認定
IHIは,滋賀県東近江市とともに行っている同市内愛知川流域の農業水路での「小さな自然再生(※1)」活動において,このたび,環境省より「自然共生サイト」の認定を取得することが決定しました。
「自然共生サイト」とは,「民間の取組等によって生物多様性の保全が図られている区域」を国が認定する区域のことで,認定区域は,「OECM(Other effective area-based conservation measures)(※2)」として国際データベースに登録されます。
「自然共生サイト」として認められたエリアは,東近江市が保有する農業水路で,IHIは,2022年から,東近江市やグループ会社の株式会社IHIインフラ建設(IIK)などと連携し,この水路において,環境省の推奨する「小さな自然再生」活動を行っています。この水路は,カワムツやオイカワなどの水田域の魚類の生息・繁殖場所であるだけではなく,水路がつながっている愛知川において瀬切れや洪水が発生した場合の魚の避難場所として機能しています。「小さな自然再生」では,この水路を生物が住みやすい環境に整えることで,地域の生態系を維持・回復することを目指しています。
また,この水路の隣接地には,東近江市が管理・運営する里山河辺林の「河辺いきものの森」があり,東近江市から委託を受けたNPO法人 里山保全活動団体 遊林会によって2023年度には約8,000人に自然体験活動が提供されています。これまでの自然体験活動は主に林内で行われていましたが,この水路の自然再生によって,「河辺いきものの森」と水路を一体として,森と川とのつながりを意識した自然体験活動の場として活用されることが期待されています。
今回の認定決定は,「小さな自然再生」による生物多様性保全と「河辺いきものの森」と連動した環境教育の場の提供に,企業と自治体が連携して取り組んでいることが評価されたものです。
IHIは今後も生物多様性保全の取り組みを継続し,「自然と技術が調和する社会を創る」ことを目指して,より一層生物多様性に配慮した事業活動を推進していきます。
※1 小さな自然再生:地域住民等が主体となり,身近な自然を再生する取り組み
http://www.collabo-river.jp/about/
※2 OECM:保護地区ではない地域のうち,効果的かつ長期的に生物多様性の保全が行われている地域
【関連URL】
滋賀県東近江市・愛知川流域農業水路にて自然再生活動を行っています | 2023年度 | サステナビリティ活動レポート | サステナビリティ | 株式会社IHI
https://www.ihi.co.jp/sustainable/topics/2023/detail/1200842_13519.html