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プレスリリース
航空・宇宙・防衛

日本の基幹ロケット「H-ⅡA/H-ⅡBロケット」が航空宇宙技術遺産に認定

 IHIが開発に携わった基幹ロケット「H-ⅡA/H-ⅡBロケット」が、一般社団法人日本航空宇宙学会より「航空宇宙技術遺産」に認定されました。
 「航空宇宙技術遺産」は、日本の航空宇宙技術発展の歴史を形づくる画期的な製品や技術を顕彰する制度です。

 開発を主導されたJAXA、プライムコントラクタとして機体開発を取りまとめられ、2007年から打上げ事業を担われた三菱重工業株式会社をはじめ、関係された多くの皆様に深い謝意を表します。

 H-ⅡAロケットは、2001年8月の初号機打上げ以来、IHIが第1段および第2段ロケットエンジン用ターボポンプの供給を担ってきたほか、IHIグループとして、開発・製造した多数の機器を搭載してきました。
 特に、前身であるH-Ⅱロケット8号機の打上げ失敗(1999年)の原因となったターボポンプ羽根車におけるキャビテーション(振動を引き起こす気泡の発生)をはじめとした技術課題を克服し、H-ⅡAロケットは日本の基幹ロケットとして各種の人工衛星を打上げるミッションを支えてきました。そして、打上げ能力を高めたH-ⅡBロケットは、初号機を2009年9月に打上げて以降、国際宇宙ステーション(ISS)への物資輸送などを通じて国際事業にも貢献してきました。
 H-ⅡAロケットの最終号機となる50号機を2025年6月に打上げたのち、H-ⅡA/H-ⅡBシリーズは所期の役目を終えて退役し、高い技術力と信頼性を有するこれらのロケットは日本の宇宙開発を支える重要な役割を果たしました。

 認定証贈呈式は、2026年4月16日に大阪大学豊中キャンパスの大阪大学会館(大阪府豊中市)にて開催され、固体ロケットブースタなどを供給する株式会社IHIエアロスペースとともに、認定証を受理しました。
 なお、後継機となるH3ロケットにおいても、IHIグループは同様の部品を開発・製造しており、これまでに培ってきた技術力を活かし、より高い信頼性と性能の提供に取り組んでまいります。

H-ⅡA/H-ⅡBロケット・第1段LE-7Aエンジン用ターボポンプ
H-ⅡA/H-ⅡBロケット・第1段LE-7Aエンジン用ターボポンプ

〈認定理由〉
 H-ⅡA/H-ⅡBロケットは世界トップクラスの打上げ成功率と世界一のオンタイム打上げ率を誇り、品質・信頼性・運用性の高い大型主力ロケットであった。我が国で最多の全59機、かつ約25年にわたる最長の運用を行った。
 また、2007年、国内初となる民間企業による打上げ輸送サービス開始以降、全ての打上げが成功し、顧客志向のビジネスにも対応できる技術を有するロケットであることが立証された。H-ⅡA/H-ⅡBロケットの顧客は世界市場からの受注も含め合計で61に達し、宇宙開発利用における多岐にわたる分野の課題解決やサービスの提供に絶大な貢献をした。
 H-ⅡA/H-ⅡBロケットの開発、および運用で確立した技術は後継機のH3ロケットでさらなる改良がなされ、我が国の基幹ロケット技術の中核をなしており、今後の国際市場拡大に向けて画期的な扉を開いたと言える。
 以上より、今後の航空宇宙技術や日本の宇宙産業の成長、発展、維持において継承すべき重要な基盤技術を有することから、航空宇宙技術遺産に認定する。

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