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“専門外”を仕事にしたから、得られたこと。 産業システム・汎用機械事業領域長 茂垣康弘
産業システム・汎用機械事業領域長茂垣康弘
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一番記憶に残っている仕事

“専門外”を仕事にしたから、得られたこと。

私は、IHIで産業システムや汎用機械に長く携わってきました。
学生時代の専攻は「化学」でした。しかし、化学の会社への就職は考えておらず、専門外の「エネルギー」の仕事を希望していました。理由は単純で、その世界なら「希少な存在になれる」と思ったから(笑)

そんな私に、「IHIで燃料電池をやろう」と誘ってくれる人がいて、「よっしゃ!楽しそうだから、エネルギーをやるぞ!」と意気込んで入社しました。すると、「ごめんね。燃料電池は人がいっぱいになったから、別のことをやって」と言われ、専門外の機械と材料の仕事をすることになりました。

機械の「き」の字も知らなかったのですが、結果的に、この経験が自分の仕事人生にすごく役立っているのです。私たちの仕事は、異なる分野の技術と技術を組み合わせて、専門外のこともしながら、世の中の課題に応えていきます。若い時に、いろんな経験をして視野を広げることができて、とても良かったと思います。おかげで今では、機械屋たちの中でも偉そうなことを言えていますから(笑)

入社4〜5年目くらいの時、国立の研究所(現・産業技術総合研究所)で働く機会がありました。15社ほどの企業から人が派遣されて、ひとつの研究をするというプロジェクトで、研究対象はセラミックでした。

そこには、夕方にひょこっと現れて、そのまま夜鍋で仕事をする人。「口をきいたことあるのかな?」と思うほどに無口な人。手塚治虫の御茶ノ水博士みたいな人など、風変わりな研究者たちが沢山いたのです。

そういう人たちとのやり取りはすごく刺激的で、日々、ものの考え方、やり方が勉強になり、会社のことを忘れて研究に没頭しました。当時、IHI(当時、石川島播磨重工業)の社長が代わったのですが、「石播って社長変わったんですね」と他の研究員に教えてもらうまで知らなかったくらいですから(笑)
一方で、会社から離れたことで、会社を客観的に見ることができるようになりました。

これは、スイスに赴任した時にも感じました。現地では、IHIのことを誰も知りません。そんな環境で働いていると、会社を外から見るので、違う景色が見えてくるのです。ずっと会社の中にいると、自分の軸、会社の軸だけで生活、仕事をしていくので、だんだんと世の中とズレていきます。でも、外から見ると、会社のありようとか、相対的に自分たちの強みに気付くことができます。

私は、IHIの若い人たちに、専門外のことにも好奇心をもって取り組んでもらって、いろいろな経験をして、広い視野を身につけて欲しいと思います。当社にはその文化があります。そして、相対的に会社を見て、自分たちの存在意義や強みに気づいてもらいたいと願っています。

入社当時の茂垣領域長

Q.10年後のIHIグループは世の中でどんな存在であって欲しいですか?

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