ガバナンス
IHIグループでは、ESG経営推進会議の下、環境委員会が中心となって環境活動を推進しています。本委員会は、グループESG担当役員を委員長、副事業領域長・事業領域管理部長などを委員としています。さらに、環境委員会の下部組織として環境管理責任者連絡会や環境の重要課題に関わる活動を推進するための各種分科会を設置しています。
環境委員会では3つの重要課題「気候変動への対策」「地球環境の保全(2026年度からは「自然資本の保全」)」「資源循環型社会の形成」について、活動方針や計画、目標を審議・決定し、進捗状況の報告を行っています。経営上の重要課題である「気候変動への対策」については、バリューチェーン全体でのカーボンニュートラル実現に向けて、製品使用時に排出されるGHGの削減ロードマップの策定や、工場・事業所において排出されるGHGを削減するための設備投資などの実施状況をモニタリングしています。
環境委員会で議論された内容は、ESG経営推進会議に報告され、経営層から受けたフィードバックについては環境委員会での決定事項とともに、国内および海外グループ会社まで周知・展開する体制をとっています。
本委員会における議論のうち、経営上の重要な意思決定に関わるものについては、経営執行における意思決定機関である経営会議での審議を経て、取締役会に付議しています。
環境管理責任者連絡会は、工場・事業所における環境法令の遵守や地域社会への環境負荷低減を中心に取り組み、その活動内容は環境委員会に報告されます。また、各種分科会の活動についても環境委員会にて報告されています。
環境管理・活動推進体制図
委員会・会議体の説明
| 会議体 |
目的 |
参加者 |
開催回数 (2025年度) |
| 環境委員会 |
環境活動の立案と推進 |
委員長:グループESG担当役員 委員:事業領域、事業所、本社部門の環境統括責任者 |
3回 |
| 環境管理責任者連絡会 |
事業領域、事業所の特性に応じた環境改善活動の推進 |
メンバー:事業部、事業所、本社部門の環境管理責任者 事務局:総務部 |
3回 |
| 地区事業所 環境担当者連絡会 |
実務担当者による環境活動に関する情報共有と議論 |
メンバー:IHIの主要事業所の環境担当者 事務局:総務部 |
2回 |
| カーボンニュートラル分科会 |
事業領域の生産拠点の特性に応じたカーボンニュートラル施策を立案、実行 |
メンバー:事業領域 事務局:総務部 |
2026年度より、タスクフォース活動から移行 |
| 気候移行計画分科会 |
気候リスク・機会の評価とそれに基づく気候移行計画の策定 |
メンバー:事業領域 事務局:総務部 |
個別会議 10回 全体会議 1回 |
| 調達脱炭素分科会 |
調達活動におけるGHG削減施策の立案、実行 |
メンバー:総務部、本社調達部 事務局:総務部 |
個別会議 5回 全体会議 1回 |
| 自然資本分科会 |
自然資本・生物多様性の基本方針の策定および自然資本保全の施策を立案、実行 |
メンバー:事業領域、事業所の環境担当者 事務局:総務部 |
2026年度より |
| サーキュラーエコノミー分科会 |
資源循環の概念を取り入れた事業の推進 |
メンバー:事業領域、本社部門 事務局:総務部 |
会議 2回 ワークショップ 4回 |
戦略
IHIグループは、短期(1年)、中期(3年)、長期(2040年度まで)の時間軸の下環境活動に取り組んでいます。中期的には3カ年ごとにグループの環境活動計画を立て、さらにそれに基づいた短期目標を定めて環境活動に取り組んでいます。環境活動計画は、社会が求める環境価値の提供を念頭に、「IHIグループ環境基本方針」に基づき策定しています。
2023〜2025年度の3カ年計画「IHIグループ環境活動計画2023」は、「気候変動への対策」「地球環境の保全」「資源循環型社会の形成」の3つの柱で構成しています。
2026年度から始まる新たな3カ年計画では、「気候変動への対策」「自然資本・生物多様性の保全」「資源循環型社会の形成」の3つの柱で構成しています。
リスク管理
IHIグループは、グループ全体のリスク管理活動の一つとして、環境リスク低減のための環境設備投資、法規制への対応、省エネ、廃棄物排出量の削減など環境負荷低減に取り組んでいます。事業領域やSBUごとに、これらの個別テーマに沿った環境活動計画を年度初めに立案し、進捗を含めて環境委員会においてフォローアップし、PDCAサイクルを回しています。また、リスク管理会議において、環境事故・法令違反について報告しています。
また、製品・サービスが環境に与える影響を評価して、環境性能に優れたものを提供しています。
環境情報の収集とモニタリング
IHIグループは、海外グループ会社を含めて環境管理の対象拠点を設定しています。各拠点に責任者を置いて環境活動を展開し、環境情報の収集とモニタリングにより適切な管理をしています。
環境管理対象となるグループ各社の事業形態はさまざまで、工場を有し生産活動を行う会社、エンジニアリングと現場での建設工事を主体とする会社、工場を持たず事務所部門のみの会社などがあるため、それぞれの特徴を踏まえた管理をしています。拠点ごとにGHGの排出やエネルギーおよび水の利用などについての管理体制を確認し、効率的に環境情報を収集する仕組みを構築しています。
また、GHG排出量のうちScope3のカテゴリ11については、2023年度にデータを収集・モニタリングすべき製品を特定し、2024年度にそれらのScope3排出量削減ロードマップの策定に着手しました。2025年度は事業ごとに長期の削減アクションプラン検討、リスク・機会および財務影響の試算ならびに短中長期の排出量試算を行いました。
エネルギー管理
IHIグループでは、エネルギー使用量を削減するため、適時適切な環境情報のモニタリングを行っています。エネルギー使用量の多い工場を中心に、リアルタイムでエネルギー使用を見える化し、把握できるシステムを導入しています。さらに、これらの工場では第三者による省エネ診断を実施するなど、常にエネルギー使用状況に応じた省エネ活動に取り組んでいます。
2023年度からはIHIグループ内の工場・事務所を対象に外部講師参加の下、主要設備の運用状況を確認し、省エネルギーにつながるポイントを抽出するワークショップを開催しています。
ISO14001(環境マネジメントシステム)
IHIグループは、主要な生産拠点を中心に、各環境管理拠点単位で環境マネジメントシステム(EMS)を確立し、環境管理活動のPDCAサイクルを回しています。また、各環境管理拠点でISO14001認証を取得し、確立したEMSが国際レベルであることを担保しています。
ISO14001認証は、各環境管理拠点の事業活動に最適な審査機関で取得しています。
IHIグループは、ISO14001に基づくEMSの適合性と有効性を、各環境管理拠点で定期的に実施される内部監査・外部審査を通じて評価し、改善を繰り返して環境管理レベルの向上に努めています。
2025年度の外部審査では、ISO14001認証取得の全環境管理拠点で改善指摘事項がなく、ISO14001の要求事項に適合したEMSの維持を確認しました。
製品・サービスを通じた環境負荷低減
IHIグループは、製品・サービスの設計から材料調達、製造、使用、廃棄に至るまでの環境負荷低減に考慮した事業活動を行っています。
特に大型投資案件では投資審査のプロセスで、環境チェックリストの提出を義務付けて、事業活動が環境に負荷を与えないことを確認する体制を取っています。
また、製品のライフサイクル(研究、開発、設計、調達、製造、使用、サービス、廃棄)の各段階で、環境配慮(省エネルギー、GHG排出量の削減、省資源、環境リスク低減)が組み込まれているかを評価しています。
IHIグループは、環境への負荷低減のために次のような製品を提供しています。
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エネルギー関連機器
コージェネレーション設備、原子力発電用機器・装置、原子燃料サイクル関連機器設備、火力発電所・産業プラント用環境装置(排煙脱硝装置/排煙脱硫装置)、地熱発電用大型冷却塔
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防災・減災
河川・ダム用水門設備、制振装置・免震床
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モビリティ
自動車用ターボチャージャー、航空エンジン、舶用原動機
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その他
嫌気性排水処理装置、環境配慮型ビル