令和5年度相馬野馬追に参加しました
7月29日・30日の2日間、IHI相馬事業所の従業員が相馬野馬追に参加しました。相馬野馬追は、約1千年の歴史を誇る、福島県相馬地方の伝統の祭りです。約400騎もの騎馬武者が時代絵巻さながらに街を練り歩き、野原を駆け巡るシーンが有名です。起源は鎌倉時代で、かつてこの地域を治めた相馬氏の遠祖である平将門が、領内の下総国相馬郡小金原(現在の千葉県松戸市)に野生馬を放し、軍事訓練をしたことに始まると言われています。
祭り初日の29日、相馬市の中村神社では、総大将である相馬 言胤(としたね)公※1が武者たちに訓示をし、出陣式が行われました。例年、IHI相馬事業所長は、御神輿守護役※2という重要な役を務めることになっており、勇ましい騎馬武者姿となって臨みます。訓示を受けた一行は、南相馬市の雲雀ヶ原祭場地へ向け進軍しました。
※1 相馬 言胤(としたね)公…旧相馬中村藩主・相馬家第33代当主 相馬 和胤(かずたね)氏の孫。相馬家は平安時代後期ごろに活躍した武将、師常(もろつね)を初代とし、今から700年前、鎌倉時代1323(元亨3)年に、下総国(千葉県北部など)から相双地方に移り住み、一度も領地を変えることなく江戸時代まで続いた
※2 御神輿守護役…中村神社の御神輿の前後を警護する役目


屋敷があった旗本 石川重次の家紋「石川葦」とし、
IHIを象徴する旗にするためにIHIブルーに染めている
騎馬行列には、若手従業員・新任職長・班長ならびに新任基幹職・レクリーダー・IHIジェットサービス・IHIキャスティングスを含め、延べ216名のIHIグループ従業員が参加しました。IHIグループ従業員は、中村神社の御神輿の担ぎ手をはじめ、榊箱・四神・旗持ち・ご信心を担当し、相馬の街を練り歩きました。



最終地点の雲雀ヶ原祭場地はとても長い坂が続きます。御神輿の担ぎ手は、最後の力を振り絞り、坂を駆け上がります。周りの仲間がサポートしながらも勢いよく到着した時には、見物客からは大きな歓声が上がりました。

祭り当日は2日間とも例年以上の猛暑となり、参加者は大変でしたが、沿道からの声援と中村神社からのサポートもあり、無事に終了することができました。
事業所長は6月から業務の合間を縫って乗馬練習に励み、当日見事に御神輿守護の大役を果たすことができました。参加した従業員からも、「地元の人の笑顔やあたたかい言葉をいただいて、貴重な体験ができて良かった」「子供のころ親に連れられて見に行っていた野馬追に、今回参加できて嬉しかった」という声が寄せられ、従業員が地域とのつながりを実感できる良い機会となりました。
IHI相馬事業所は、これからも地域社会との交流の一環として、相馬野馬追への参加を続けていきます。
