福島県相馬市の小・中学校で出前授業を行いました
IHI相馬事業所は、9月から10月の間に、事業所がある福島県相馬市内の小・中学校で出前授業を行いました。
9月17日と10月1日・2日・8日・9日には、相馬市内にある中学校3校の1年生(総勢283名)を対象に、「ジェットエンジンの秘密を探ろう」の授業を行いました。この授業は、 講義と実験を通じて、IHIの主力製品である飛行機のジェットエンジンの仕組みについて理解を深めてもらうものです。当日は、IHIとお茶の水女子大学(サイエンス&エデュケーション研究所)が共同で開発した教材を用いて、相馬事業所の社員が講師となり授業を行いました。

前半は、ジェットエンジンの歴史と仕組みについて説明し、後半は、ペットボトルカーを使った実験を行いました。「なぜジェットエンジンの技術者はファンを大きくしてきたのか」という謎を解くために、ファンの代わりにプロペラを使い、プロペラの大きさが違うペットボトルカーを体育館で走らせて、移動時間や移動距離を計測しました。実際にプロペラの大きさによってスピードがどう違うのかを比較して、生徒たち自らジェットエンジンの秘密を探りました。
参加した生徒の中には、従業員の家族も多く、従業員の作業服を見て「IHIの人だ!」と声掛けしてくれる生徒もいました。生徒からは、「いつもの授業とは違うので楽しかった」など感想をいただきました。


10月22日~24日の3日間では、相馬市内にある3つの小学校の6年生(総勢80名)を対象に、「森や土のはたらき」をテーマにした出前授業を行いました。この授業は、身近な場所に生息する土壌動物の観察を通じて、児童たちに、豊かな自然を守り生態系を維持する大切さを学んでもらうものです。当日は、お茶の水女子大サイエンス&エデュケーション研究所の吉村和也特任准教授が講師を務め、相馬事業所の従業員がサポートしながら授業を行いました。

前半には、吉村准教授から、森が形成されるまでの過程や、森の中の食物連鎖での土壌動物の働きなどを説明してもらいました。また、両眼で見ることのできる実体顕微鏡の使用方法を説明しました。
後半には、IHI相馬工場や各小学校の敷地内で採取した土を用いて、土壌の中に生息しているトビムシ等の土壌動物を実体顕微鏡で観察しました。児童たちは、観察した生き物の種類を調べたり、スケッチをしたりしました。多くの土壌動物を見つけた児童たちは、吉村准教授に質問しながら熱心に観察していました。



IHIグループは、子どもたちが実験や観察の楽しさを体験することで理科に対する興味・関心を高めることを目的に、出前授業を実施しています。今後も、次世代のエンジニアの芽を育む活動を積極的に行っていきます。