IHI横浜事業所がアマモ場再生活動に参加しました
IHI横浜事業所は、東京湾に面しており、海沿いの近隣企業とともに、「金沢八景-東京湾アマモ場再生会議」※が主催するアマモ場再生活動に参加しています。
アマモは海中に生える種子植物です。海の浅いところに生え、海底に地下茎を張って増殖します。小魚の隠れ場になるため、「海のゆりかご」とも呼ばれており、生物多様性に貢献するとともに、光合成によるCO2の固定化にも寄与しています。
アマモ再生活動の拠点となっている横浜市金沢区の沿岸は、かつては広大なアマモ場が広がっていましたが、現在は、都市開発や港湾開発によってわずかに残るだけとなっています。このアマモ場を取り戻そうと、現在、「金沢八景-東京湾アマモ場再生会議」が主体となって、再生活動が行われています。IHI横浜事業所は、近隣企業6社で構成された環境活動を共に行う「磯子環会」の一員として、本活動に参加しています。
- NPO法人や市民団体で構成される、アマモ場再生を行っている団体

アマモ場再生活動とは、アマモの種を採取し、大きく育てたのちに海に植え、アマモ場を広げる活動です。アマモは、陸上の植物と同じく花を付け、種ができます。アマモの種の生育には約半年かかります。毎年、春の時期には、横浜市金沢区の沿岸に自生しているアマモの花枝(種が付いた枝)を採取します。集めた花枝から採取した種は、秋まで水槽内でじっくりと成長させ、海中に植えられるようになるまで大きく育てます。
今年は6月8日に花枝の採種が行われ、IHI従業員11名が参加しました。花枝の採種では、実際に海の浅瀬へ入り、自生しているアマモから種を取りました。


採種されたアマモの種は、11月9日に苗床となるプランターへ種まきしました。IHIからは従業員5名が参加し、近隣企業、地元の小学生とともに12個のプランターへ種まきを行いました。アマモの種は秋になって水温が下がると発芽が始まり、光を浴びてすくすくと育ちます。種から大切に育てた苗は、春に横浜市金沢区の沿岸へ移植されます。
参加した従業員からは、「育ったアマモが実際に移植されるのはいつなのか」などの質問があり、「春先に行われる苗の移植が楽しみ」などの感想がありました。
IHIグループは、これからも近隣地域や企業と連携した環境保護活動を通して、生物多様性保全に貢献していきます。

