IHI相馬事業所が令和7年度相馬野馬追に参加しました
IHI相馬事業所は2025年5月24日・25日の2日間、福島県相双地域※1で千年以上の歴史を持つ伝統行事「相馬野馬追」に参加しました。
相馬野馬追は、平安時代に相馬中村藩の先祖とされる平将門が野馬を敵兵に見立てて軍事演習に応用したことに由来し、国の重要無形民俗文化財に指定されている、福島県を代表する伝統行事です。現在では、相双地域の平和と安寧を祈る神事として行われています。
初日の5月24日、相馬市の中村神社では、相馬氏の末裔であり、総大将を務める相馬言胤(としたね)公※2が「各騎馬は軍勢を整え、威風堂々進軍してほしい」と訓示を述べ、出陣式が行われました。例年、IHI相馬事業所長は、御神輿守護役※3という重要な役を務めており、一行は甲冑を身に纏い、騎馬武者姿で進軍しました。


- 1 相双地域・・・福島県相馬市、南相馬市、双葉郡、相馬郡の12市町村から構成される地域の総称を指す
- 2 相馬言胤(としたね)公・・・旧相馬中村藩主・相馬家第33代当主 相馬 和胤(かずたね)氏の孫。相馬家は平安時代後期ごろに活躍した武将、師常(もろつね)を初代とし、現在から約700年前、鎌倉時代1323(元亨3)年に、下総国から相双地方に移り住み、一度も領地を変えることなく江戸時代まで続いた
- 3 御神輿守護役・・・中村神社で御神輿の前後を警護する役目
2日目は、本祭りが行われ、約400騎の騎馬武者が南相馬市の中心部を練り歩きました。IHIグループからは若手従業員、新任職長、班長、新任基幹職、レクリーダー、IHIジェットサービス、IHIキャスティングスの従業員を含む延べ188名が参加し、中村神社の御鳳輦(ごほうれん)※4の担ぎ手や四神※5、旗持ち、ご信心の役を務め、地域の人々と祭りを盛り上げました。行列は、中ノ郷(南相馬市)、小高郷(南相馬市)、標葉郷(双葉郡)、北郷(南相馬市)、宇多郷(相馬市)の順に、各郷が供奉する神社を巡回・合流する形で進行しました。終盤の「羊腸の坂」では、IHIグループの従業員が重厚な御鳳輦を担いで駆け上がり、観客から大きな声援と拍手が送られました。最終地点の雲雀ヶ原祭場地では甲冑競馬と神旗争奪戦が行われ、約3万5千人の観客が見守る中で終了しました。




- 4 御鳳輦・・・御神輿のことを指す
- 5 四神・・・御神輿の四隅を警護する役目
参加した従業員からは「初めて相馬野馬追に参加し、歴史と格式を誇る伝統的な行事の一端を担うことができてとても感動した」「予想を遥かに上回る多くの方々が参列されており、相馬野馬追がいかに長い年月を経て受け継がれてきたものなのかを改めて実感した」と次世代へ受け継がれる伝統行事の重要性を感じさせる声がありました。
IHI相馬事業所は、今後も相馬野馬追への参加を継続することで交流を強化し、地域社会への貢献を推進していきます。
