IHI相生事業所が相生ペーロン祭に参加しました
2025年5月24・25日にIHI相生事業所に隣接する相生湾(兵庫県相生市)にて相生ペーロン祭が開催され、IHIグループ約170名が参加しました。相生ペーロン祭は、播州地方※1に初夏を告げるイベントで、ペーロン競漕をメインとして毎年開催されています。
ペーロン競漕とは、ペーロン船と呼ばれる木造船に、艇長、舵取、太鼓、銅鑼それぞれ1名、漕手28名の計32名が乗り込み、漕手は櫂(かい)を持ち、銅鑼や太鼓の音を合図に漕ぎ、往復600m(決勝は往復900m)の速さを競うものです。
ペーロン競漕の起源は中国で、300年以上前に長崎県に伝来したとされています。その後1922年に、長崎県出身の播磨造船所(現IHI)従業員が社内の運動会としてペーロン競漕を開始して以来、IHI相生事業所とは100年以上のつながりがあるイベントです。
5月25日は晴天に恵まれ、相生湾を会場としたメインイベントのペーロン競漕が開催されました。開会式前には、IHI相生事業所内にある天白神社で、ペーロン祭の安全を祈願した祭礼が執り行われました。この祭礼は、相生事業所の従業員で構成される天白神社世話人会の協力のもとで執り行われました。祭礼後には、神輿行列がペーロン祭会場まで練り歩きました。神輿は御座舟(ござぶね)に載せられ、海上渡御※2(かいじょうとぎょ)を終えて、御旅所※3(おたびしょ)に鎮座されました。
- 1 播州地方…主に姫路市、加古川市、赤穂市、相生市などを含む、兵庫県南西部に位置する地域を指す
- 2 海上渡御…神輿を載せた御座舟が海上を渡る神事
- 3 御旅所…神社の祭礼で、神輿を鎮座する場所


ペーロン競漕には、兵庫県内外より54チームが参加し、海上で熱い戦いを繰り広げました。IHIグループからは相生事業所を含め計6チームが参加しました。多くのチームが昼休みなどの時間を活用して練習し、本番に臨みました。本番ではチーム一丸となり、銅鑼と太鼓の賑やかな音に合わせ、相生湾を力強く漕ぎ進みました。また、今回は特別ゲストとして、日本国際博覧会の公式キャラクターであるミャクミャクがペーロン競漕や閉会式会場に登場し、ペーロン祭全体が大いに盛り上がりました。



今回参加した従業員からは、「初めて参加し、熱気あふれる雰囲気とチーム一丸となって漕ぐ一体感を存分に感じ、貴重な経験となった」「ベテランから新入社員まで幅広い年代が集まるチームで、順位を上げることができ、チームとしての成長を感じた」などの感想がありました。
IHIグループは、この伝統を次の100年につなげていくために、今後も相生ペーロン祭への参加を通じて地域との交流を深め、伝統文化の継承と地域社会への貢献を推進していきます。