滋賀県東近江市でビワマスの魚道づくりに参加しました
IHIグループは、2025年10月18日と19日に滋賀県東近江市の愛知(えち)川の支流・渋川で行われたビワマスの魚道づくりに参加しました。
ビワマスは琵琶湖にのみ自然分布する固有種で、一生のほとんどを琵琶湖内で生活します。サケと同じように産卵期になると河川を遡上し、産卵後に一生を終えます。
東近江市を流れる愛知川は、琵琶湖の河口から約30km上流までビワマスが遡上して産卵する環境が残る貴重な河川として知られています。愛知川と渋川の合流部から、渋川の約500m上流のところには砂防堰堤があるため、ビワマスがこれ以上遡上できず、十分な産卵場所を確保できない状況になっていました。そこで、2021年から愛知川漁業協同組合が中心となって地域の関係者と協力して、この堰堤に簡易魚道を設置しました。この簡易魚道によって産卵区間が約1.1km上流まで伸びたことが、専門家によって確認されています。
IHIグループは、東近江市にIHIインフラシステム(以下、IIS)の工場があることや東近江市とともに「自然共生サイト」※の活動に取り組んでいることから、本活動への参加について愛知川漁業協同組合からお声がけをいただきました。この魚道づくりには、IHIとIISから2日間で延べ15名が参加しました。
- 環境省が認定している「民間の取組等によって生物多様性の保全が図られている区域」のこと
初日の10月18日は、農水省や滋賀県、東近江市などの行政関係者や、IHIグループ含む民間企業、専門家、大学生など約50名が参加し、10時から作業が開始されました。愛知川漁協組合村山組合長の指示のもと、午前は上段部の骨組みを単管パイプで組み立てました。午後は骨組みの上に魚道となるコルゲート管を設置して、1日目の作業が終了しました。夜は懇親会を通して地元の方々と親睦を深めました。
2日目の10月19日も約50名が参加し、午前は、下段部の骨組みの組み立て、コルゲート管の設置を行いました。上流から下流まで水路がつながった段階で試しに水を流し、水が漏れる場所を特定して漏水対策を行いました。午後は、ビワマスの落下防止用のネットを取り付けて魚道が完成しました。
今回のビワマスの魚道づくりには2日間で延べ100名の方々が参加しており、地域の方々がビワマスや身近な自然環境をとても大切にしていることを改めて感じることができました。
今年は例年に比べて降雨が少なく、ビワマスが遡上できるかが心配されていました。しかし、10月31日の降雨でビワマスが無事に渋川まで到達し、魚道を上ったことが確認されました。
IHIグループは、今後も東近江市での自然再生の取り組みを継続し、より一層生物多様性に配慮した事業活動を推進していきます。
【ご参考】
2025年 ビワマスの魚道づくりの様子(愛知川漁業協同組合)
動画URL:https://www.youtube.com/watch?v=90uvRzwSgJ0