廃棄物
        
          IHIグループは、工場生産における原材料の歩留まり向上や分別の徹底によるリサイクル率向上を通して、廃棄物排出量の削減に取り組んでいます。加えてサーキュラーエコノミーへの移行を推進しています。そのために、ライフサイクルビジネスを通して原材料調達、工場生産、製品使用の各プロセスで、社会ストックの有効活用を考慮した設計や、製品を長く使い続けて廃棄物を最少限に抑えることができるサービスの拡充に努めています。
          また、廃棄物の収集・運搬や処分に関する委託契約の確認、電子マニフェストによる確実な最終処分の確認、廃棄物の中間処分・最終処分場の現地訪問などを通して、廃棄物が適正に処分されていることを確認しています。
          これらの取り組みを効果的に継続するために、ISO14001の枠組みを活用した廃棄物監査を実施しています。
        
        
          廃棄物の排出を減らすための第三者との協働
          
            IHIグループは、工場・事業所で発生する廃棄物削減、および法規制を確実に遵守するため、専門のコンサルタントと協働して廃棄物管理システムを運用しています。拠点ごとに廃棄物の種類別排出量および主要排出源を把握した上で、排出量の削減に努めています。加えて、中間処理委託契約書および委託期間の確認を通じ、法令遵守を確保するとともに廃棄物の削減につなげています。
            同じく専門コンサルタントには、定期的に事業所・工場・子会社の廃棄物管理担当者向け集合教育を委託し、法規制などの要求事項や法規制違反事例研究などの学習を行っています。
          
        
      
      
        水資源
        
          IHIグループは、使用する水資源の多くを、市水である上水や工業用水でまかなう一方、地下水や良質な河川水が潤沢な地域では市水との併用を図り、取水リスクの低減に留意しています。このため、事業所・工場で使用する水の用途と必要とする水質や水量を検討し、最適な取水源を選択しています。
          河川水が潤沢に入手できる工場では、熱処理炉などの冷却水として、上水ではなく河川水を使用している例もあります。排水時は、熱交換器を使用することにより排水時の汚染リスクを回避した状態にしています。
          また、自治体と協働し、農業用水などの水資源の有効活用に貢献する製品・サービスについて検討しています。
        
        
          水リスクの調査
          
            IHIグループは、環境情報を収集している連結子会社を対象に、World Resource Institute(世界資源研究所)による世界の水リスク地図「Aqueduct Water Risk Atlas」を使った水ストレス地域の調査を実施しました。
            調査対象71拠点のうちHigh Risk以上にあたる地域は4拠点(5.6%)でした。調査結果を基にHigh Risk以上に分類された拠点における対策を検討し、水リスク管理を実施していきます。
          
        
        
          水資源使用量削減のための具体的な活動
          
            IHIグループでは、水資源使用量削減のため、工場敷地内の散水には市水ではなく三次処理した処理水などを可能な範囲で再利用し、塗装・洗浄工程では排水を循環利用しています。本社ビルでは、トイレの洗浄水に厨房排水などの雑排水を再利用した中水を使用しています。
            また、グループ全体の環境活動目標として、拠点単位で取水量の前年度比1%削減を掲げ、各環境管理拠点の月別取水量をグラフ化し経年比較で管理しています。月別取水量の変化の見える化で、漏洩があった場合の早期発見にもつながっています。