廃棄物
IHIグループは、工場生産における歩留まり向上や分別による再資源化などにより、廃棄物の削減に取り組んでいます。
同時に廃棄物の管理として、廃棄物の収集・運搬や処分に関する委託契約の確認、電子マニフェストによる確実な最終処分の確認、廃棄物の中間処分・最終処分場の現地訪問などを通して、廃棄物が適正に処分されていることを確認しています。
廃棄物の排出を減らすための第三者との協働
IHIグループは、工場・事業所で発生する廃棄物削減のため、専門のコンサルタントと協働して廃棄物管理システムを運用しています。種類別数量を詳細に把握することによって、法令順守を確保するとともに削減につなげています。
水資源
IHIグループは、取水リスクおよび排水時の汚染リスクの低減や水使用量の削減など、水資源の適正な管理に努めています。
IHIグループが使用する水資源は、市水である上水や工業用水が中心である一方、地下水や良質な河川水が潤沢な地域では市水との併用を図り、取水リスクの低減に留意しています。このため、工場・事業所内で使用する水の用途と必要とする水質や水量を検討し、最適な取水源を選択しています。
具体的には、飲用可能な地下水の使用が可能な地域では、地下水を比較的簡易な方法で上水化し配水しています。
熱処理炉などの冷却水には、飲用可能な上水ではなく河川水または海水を、熱交換器の使用により排水時の汚染リスクを回避した状態で使用しています。また、敷地内の散水は市水ではなく、三次処理した処理水などを可能な範囲で再利用しています。
水リスクの調査(拠点調査)
IHIグループでは、2022年度は5拠点で水リスクを中心に拠点調査を実施しました。
「水リスク」とは、主として工場・事務所などからの排水が公共水域を汚染させてしまうリスクを意味します。拠点の調査によって、適切に管理されていることの確認と、水リスクに関する認識の共有化を図っています。
水使用量削減のための具体的な活動
IHIグループでは、各環境管理拠点の月別取水量をグラフ化し、経年比較することで水使用量削減の意識向上を図っています。また、月別取水量の変化の見える化で、漏洩があった場合の早期発見につながることが期待できます。
化学物質
IHIグループは、工場内で使用される化学物質について、漏洩などによる土壌や水質、大気の汚染リスクを低減するために、厳重な管理をしています。使用時の安全管理はもちろん、購入・受け入れ、保管・貯蔵および廃棄まで、管理の対象としています。
化学物質の購入時や搬出時の漏洩防止、貯蔵所の防液提および内側床面の劣化や移送配管の腐食の確認・点検を定期的に実施しています。点検の結果、劣化・老朽化した設備については定期的に補修工事を行っています。また、法令の改正による規制物質の変更に伴うSDS(Safety Data Sheet:化学物質の危険有害性等を記載した文書)の更新を工場単位で進めています。
製品含有化学物質
IHIグループは、製品に含まれる化学物質について、法令で定められた、またはお客さま要求事項に基づく規制対象物質の追加や管理値の変更、規制強化などに対応しています。サプライチェーンを通じて製品含有化学物質情報を入手し、使用禁止物質が含まれていないこと、許容濃度以下であることを確認しています。さらに、お客さまにIHI製品の含有化学物質情報を提供する仕組みづくりを進めています。