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資源循環型社会の形成

IHIグループは、持続可能な社会の実現に向けて廃棄物や水資源を適切に管理し、資源効率の向上と環境負荷の低減に努めています。
廃棄物は、3R(Reduce, Reuse, Recycle)を推進し、各環境管理拠点で発生した廃棄物を適正に管理・処分しています。
水資源は、安定的な水源からの計画的な取水と、設備の適切な保全を通じて、適正な水利用の管理や汚染物質の流出防止に努めています。
化学物質については、「IHIグループ化学物質情報管理基本方針」を定めています。これは、製品・サービスを上市する国・地域の化学物質に関する法令や、お客さまの要求事項で規制された禁止物質・管理物質を特定し、サプライチェーンを通じて適切に製品含有化学物質を把握・管理することで、IHIグループの製品・サービスが健康、環境に与える影響を最小限にすることを目指しています。

IHIグループ化学物質情報管理基本方針

活動の基本

  1. IHIグループは、化学物質管理に係る国内外の法令・規制等に遵守するだけではなく、グローバルな化学物質管理の動向を見極めて自主的に化学物質情報を管理することで、IHIグループ製品・サービスの健康および環境に与える影響を最小限にし、製品の競争力を高めていく。

適用範囲

  1. IHIグループの全ての事業活動

教育

  1. IHIグループは、全ての役員、従業員、協力会社社員等に対して、必要な情報提供ならびに法令等の教育を行ない、法令遵守の意識向上を図る。

目標・実績

廃棄物排出量と取水量の目標・実績

活動計画 目標 KPI 基準年度
(2018年度)
の実績
2020年度 の実績 2021年度 の実績
工場・事務所などにおける環境負荷低減 2019〜2021年度の各年度の廃棄物排出量は、2018年度の量を上回らないこと 廃棄物排出量
(トン)
29,010 20,912 23,633
2019〜2021年度の各年度の取水量は、2018年度の量を上回らないこと 取水量
(千㎥)
4,182 4,008 4,195

2019年度より水資源使用量から取水量へと名称を改めました。

廃棄物排出量と取水量

(対象:IHIおよび連結子会社)

項目 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度
廃棄物 廃棄物排出量(トン) 29,010 27,564 20,912 23,633
有害廃棄物排出量※1(トン) 164 182 255
リサイクル量※2(トン) 61,799 15,067 16,164
取水量※3(千㎥) 4,182 4,251 4,008 4,195

上水(千㎥)

750 651 664

工業用水(千㎥)

868 799 792

地下水(千㎥)

1,948 1,731 1,691

雨水、河川、湖など(千㎥)

685 827 1,047
排水量(千㎥) 3,373 3,265
  1. 特定有害廃棄物と特管廃棄物のうち感染性廃棄物の合計
  2. 有価物化した廃棄物
  3. 各項目を四捨五入して合計しているため、内訳の合計値と一致しない場合があります。

取り組み

廃棄物

IHIグループは、工場生産における歩留まり向上や分別による再資源化などにより、廃棄物の削減に取り組んでいます。
同時に廃棄物の管理として、廃棄物の収集・運搬や処分に関する委託契約の確認、電子マニフェストによる確実な最終処分の確認、廃棄物の中間処分・最終処分場の現地訪問などを通して、廃棄物が適正に処分されていることを確認しています。

廃棄物の排出を減らすための第三者との協働

IHIグループは、工場・事業所で発生している廃棄物の削減のために、専門のコンサルタントと協働しています。有価物化につながる有用成分の含有が認められるものや、産廃管理の工夫で減量化の余地が残されているものを洗い出し、具体的な減量化の取り組みを一部の拠点で始めました。

水資源

IHIグループが使用する水資源は、市水である上水や工業用水が中心である一方、地下水や良質な河川水が潤沢な地域では市水との併用を図り、取水リスクの低減に留意しています。このため、工場・事業所内で使用する水の用途と必要とする水質や水量を検討し、最適な取水源を選択しています。
具体的には、飲用可能な地下水の使用が可能な地域では、地下水を比較的簡易な方法で上水化し配水しています。
熱処理炉などの冷却水には、飲用可能な上水ではなく河川水または海水を、熱交換器の使用により排水時の汚染リスクを回避した状態で使用しています。また、敷地内の散水は市水ではなく、三次処理した処理水などを可能な範囲で再利用しています。

水リスクの調査(拠点訪問)

IHIグループでは、2021年度は6拠点で水リスクを中心に、エネルギー管理体制やPCBの処分状況などについて調査を実施しました。
本稿における「水リスク」とは、主として工場・事務所などからの排水が公共水域を汚染させてしまうリスクを意味しています。これについて、拠点を訪問して担当者とヒアリングを行ない、実際に現場を点検することで、適切に管理されていることの確認と、水リスクに関する認識の共有化を図っています。またPCBの無害化処理が計画どおり処理されているかの確認も行なっています。今後も現地訪問を実施していない工場などの水リスクの有無について順次調査する予定です。

水の使用を減らすための具体的な活動

IHIグループでは、各環境管理拠点の月(または2ヵ月)ごとの取水量を年度別にグラフ化し、経年比較することで水使用量削減の意識向上を図っています。また、同じ時期の取水量の経年変化を観察することで、漏洩があった場合の早期発見につながることが期待できます。

化学物質

工場内で使用される化学物質には、漏洩などによる土壌汚染や水質、大気汚染のリスクがあり、使用時の安全管理だけではなく、購入・受入れ、保管・貯蔵および廃棄まで厳重な管理が必要です。
IHIグループでは、購入時や搬出時の漏洩防止、貯蔵所の防液提や内側床面の劣化や移送配管の腐食の確認・点検を定期的に実施しています。点検の結果、劣化・老朽化した設備については定期的に補修工事を行なっています。
また法令の改正による規制物質の変更に伴うSDS(Safety Data Sheet:化学物質の危険有害性等を記載した文書)の更新準備を工場単位で進めています。

製品含有化学物質

IHIグループは、製品に含まれる化学物質について、年々増加する規制対象物質や対象物質の見直しに対応しています。サプライチェーンを通じて製品含有化学物質情報を入手し、使用禁止物質が含まれていないこと、許容濃度以下であることを確認しています。さらに、お客さまにその情報を提供する仕組みづくりを進めています。製品含有化学物質規制は、先行するEUだけではなく、北米やアジアでも強化される傾向にあり、事業リスクのひとつとして製品単位で該当する規制の有無を確認し、必要な対応を行なっています。

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