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社会貢献活動の主な取り組み(2021年度)

2021年度の主な活動内容

2021年度は、新型コロナウイルス感染症対策に留意しながら、「地域社会との共⽣」と「次世代⼈材の育成」に取り組み、各事業拠点において特徴のあるさまざまな活動を⾏なうことができました。
また、お茶の⽔⼥⼦⼤学と共同研究開発した「環境の保全」活動として、⼟壌⽣物が炭素の循環に⼤きく関わることや、⾷物連鎖や⽣態系の維持に与える影響について理解を深めるための出前授業「森や⼟のはたらき」を事業拠点近隣の学校や公共施設で開始しました。

⾏政やNGOと協働して取り組んでいる環境保全活動(⽣物多様性の保護および啓発活動)

知多半島臨海部の⼯業地帯には南北6キロメートルの広⼤なグリーンベルト(緑地帯)が形成されています。この緑地帯に息づく動植物を守り育てる活動「命をつなぐPROJECT」が、愛知県知多市、東海市などの⾃治体、NPO法⼈(⽇本エコロジスト⽀援協会)、⼤学、近隣の⽴地企業との連携で展開されています。IHIもこの取り組みに賛同し、グリーンベルトに⽣息する動物の住環境整備や、⼀般市⺠の皆さまに活動を理解してもらうためのイベントに参加しています。
2021年度は、持続可能な社会づくり活動表彰において、環境⼤⾂賞を受賞しました。本賞は喫緊の課題として直⾯している地球環境問題に対し、環境保全に資する持続可能な社会づくりを⽬指す多くの活動の中で、特に優れた活動を実施している企業または団体に贈られるものです。
今後も引き続き、NPO法⼈や⾃治体などと協働した環境保全活動に取り組み、地域社会への貢献を進めていきます。

地域社会との共⽣

⼥⼦サッカーなでしこリーグ1部ASハリマアルビオンへの⽀援

IHIは2016年度から、兵庫県の播磨地域をホームタウンとして活動する⼥⼦サッカーASハリマアルビオンとスポンサー契約を結び、⽀援しています。
ASハリマアルビオンは、なでしこ2部カップ戦での優勝経験があり、2021年シーズンから1部リーグに参戦し、チームの中⼼選⼿がベストイレブンに選出されました。ASハリマアルビオンの下部組織(U18・U15等)で活動した後も、⾼校や⼤学で競技を続け、ASハリマアルビオンのトップチームを⽬指せるように、播磨地域全体で⼥⼦サッカーの活性化を図っています。
IHIは地域社会との共⽣の⼀環として、相⽣事業所の施設を練習会場として提供し、また、IHIが主催するイベントへ選⼿を招いて、地域住⺠やIHIグループ従業員家族との交流の機会を提供しています。選⼿らはIHIのロゴの⼊ったトレーニングシャツを着⽤して練習しています。
IHIは、これからもASハリマアルビオンの応援を通じ、IHIの原点のひとつである「播磨の地」を盛り上げていきます。

フードバンクへ防災備蓄品などを寄贈

東北⽀社は2021年度から、地域社会に寄り添った活動を⽬指し、NPO法⼈ふうどばんく東北AGAINへ、同⽀社ならびに従業員家庭の期限切れ間近の防災備蓄品を寄贈する活動を開始しました。
ふうどばんく東北AGAINは、ひとり親世帯、学⽣、⽣活困窮者などへ寄附された⾷料を届け、⼦ども⾷堂や放課後の寺⼦屋の運営を⾏なうなど、幅広く活動しています。
「AGAIN」は「あがいん」と読ませ、英語の「再び」の意味と合わせ、東北弁で「お⾷べください」を意味する「あがらいん」の気持ちを込めています。
同⽀社は、これからも、IHIグループ会社やビジネスパートナーにもお声がけして応援の輪を広げながら、地域社会と共⽣するための活動を継続していきます。

次世代⼈材の育成

ジェットエンジンの出前授業

IHIグループは、次世代の理科系⼈材の育成を⽬的として、⼩中学⽣向けに出前授業を⾏なっています。この授業は、お茶の⽔⼥⼦⼤学と共同開発したもので、理科の⾯⽩さや学校での勉強がどのように社会の役に⽴つのかを伝える内容となっています。
2021年度は、本社、相⾺事業所、横浜事業所、呉事業所の近隣の9つの学校・公共施設で、713名の⼩中学⽣を対象に出前授業を開催しました。授業後のアンケートでは、「理科はこんなに⾯⽩いものだと思った」「ジェットエンジンのことがわかって楽しかった。もっと勉強して詳しくなりたい」「⼩学⽣で習ったことが使われていてすごいと思った」との声をいただきました。
IHIグループはこれからも、次世代⼈材の育成に資することを⽬的に、IHIグループの製品をテーマとした出前授業を事業所近隣の⼩中学⽣向けに実施していきます。

⼦どもたちの夢を叶えるための学び

IHIグループは、宇宙を舞台に、⼦どもたちが地球⼈という意識や⽣きる⼒を育むための学びの座と場を創りたいと考えています。そのために、瑞穂⼯場近隣の学校を含む国内外の⼩中⾼等学校と、総合・国語・理科・道徳の授業を通じた「星に届ける作品づくり(宇宙連句、宇宙連詩、宇宙図など)」を⾏なっています。
⼦どもたちの作品は、航空宇宙機器(⺠間航空機、ロケット、宇宙船、国際宇宙ステーション)を活⽤して宇宙に打ち上げています。この21年間で、約6万⼈が参加しました。
2021年度は、8つの国や地域31校4千⼈の受講参加者の作品を打ち上げました。⼦どもたちが国や地域を超えてお互いを励まし合うための宇宙連句づくり(オンライン)を継続・発展させるとともに、新たなオンライン職場体験授業を共創しました。瑞穂⼯場近隣の⼩中学⽣がデザインした⽸バッチを作品の打ち上げ証明書とともに受講参加者全員へ贈呈しました。「ステキな想い出づくりができた」との声をいただいています。
IHIグループは、これからも⼦どもたちの夢を叶えるための学びを⼩中⾼等学校と共創していきます。

株式会社IHI × 瑞穂町(「そら学の推進」)

株式会社IHI × 光村図書出版株式会社(「空を⾒上げてみよう」)

橋梁現場⾒学会の開催

IHIインフラシステムは、各地の橋梁建設現場において、近隣の⼩中⾼等学校を対象に⾒学会や出前授業を開催しています。
2021年度は、岐⾩県海津市の⼩学⽣53名を対象に、⾼所作業⾞に乗って橋の上からの⾒学、⼤型クレーンの運転席への搭乗、クレーンの運転⼿への現場⽤語による作業指⽰などの体験型の⾒学のほか、実際の現場状況をモデリングしたVRを活⽤しての⾒学会を⾏ないました。
また、島根県益⽥市の⾼校⽣51名、島根県浜⽥市の⼩学⽣60名を対象に、建設現場のVR視聴、学校での出前授業を実施しました。出前授業では、建設中の道路の説明、国内外の橋梁の建設中の⼯事現場の動画などによる説明を⾏ないました。
参加した児童は、橋梁建設⼯事の仕事に興味をもち、多くの質問が寄せられ、⼤いに盛り上がり、後⽇感謝状やお礼のメッセージをいただきました。
IHIグループは、これからも建設現場の⾒学会を通じて、次世代の⼈材を育成し、良質で持続可能な社会基盤の整備に貢献していきます。

環境の保全

「森や⼟のはたらき」の出前授業(⽣物多様性の学習)

IHIグループは、お茶の⽔⼥⼦⼤学と共同研究開発して、2021年度から事業拠点近隣の⼩学⽣を対象に、学校の校庭とIHIグループの事業所の緑地で採取したそれぞれの⼟壌から⼟壌⽣物を取り出し顕微鏡で観察する出前授業「森や⼟のはたらき」を開始しました。
この授業では、学校の校庭の⼟に⾁眼では⾒えないいろいろな⽣物が⽣息していることを発⾒するとともに、IHIの事業所の緑地でも⼟壌⽣物が⽣息していることを理解してもらいます。さらに森や⼟の⽣産者・消費者・分解者、⾷物連鎖・炭素の循環・光合成を含む⽣態系や⽣物多様性の重要性や、気候変動が⽣態系や⽣物多様性に与える影響を説明しています。
2021年度は、相⾺事業所、横浜事業所、⿅児島事務所の近隣の4つの学校や公共施設で254名を対象に授業を実施しました。参加した児童からは、「知らなかったいろいろな⼟壌⽣物を⾒られて楽しかった」「⾃分の⾝の回りの⼈に⾃然の⼤切さを教えてあげたい」「あまり⾍が好きではないけれど、⾃分の⽬では⾒えない⽣物が⾒られて楽しかった。⾍は⼤切だと思った」などの感想が寄せられました。
IHIグループは、持続可能な社会を実現するため、これからも豊かな⾃然を守り⽣態系を維持する⼤切さを伝え、環境問題への理解促進につながる出前授業を継続して開催していきます。

森林保全活動への参加

IHIグループは、各事業拠点の周辺環境に応じて、さまざまな環境の保全活動を実施しています。
2021年度、北海道⽀社では、NPO法⼈北海道森林ボランティア協会の活動に参加し、札幌市澄川都市環境林(88.5ヘクタール)において、獣害保護ネットの設置作業、状況確認などのボランティア活動を⾏ないました。札幌市内でも⿅などによる獣害が多発し、苗⽊の新芽および樹⽪の⾷害により森林の成⻑が⽌まる影響が出ており、これを防ぐことを⽬的としています。
このボランティア活動に参加したことで、森林の果たす役割として、産業の振興や国⼟の保全のほか、⽣態系の維持などの環境保護があることを学ぶことができました。
IHIグループは、これからも各事業拠点において、⾃治体、NPO法⼈、近隣の企業などと連携して、周辺の環境を適正に維持する活動を継続して実施していきます。

IHI相⽣事業所の取り組み(⽣物多様性の⽣息環境の開⽰)

IHI相⽣事業所は、相⽣湾と⼭林に囲まれた豊かな⾃然環境の中に⽴地しています。事業所⾯積の約7割を占める緑地では、これまで動植物調査やグリーンインフラ整備などを通して、⽣物多様性のポテンシャルを確認してきました。
2018年度、⽣物多様性に配慮した事業所の運営が評価され、「⼀般社団法⼈いきもの共⽣事業推進協議会(ABINC)」による「いきもの共⽣事業所認証(ABINC認証)」を取得しました。その後も、⽣物多様性の維持や⼀層の増進を図るために、事業所内の⼭林に対して詳細な地形や植⽣分布などの調査を実施し、その結果をすべて電⼦化して地図情報として⼀元管理しています。
今後は、このデータを活かした具体的な保全計画を策定し、多様な森林資源の維持・整備に努めていきます。

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