価値づくりを加速させる 人財戦略
このページの読みどころ
人財担当役員メッセージ
斉藤真美子
常務執行役員
グループ人財・
人事担当
IHIグループの事業には、高い信頼性・安全性・品質を確保し、社会やお客さまに安定して価値を提供し続ける責任があります。これを支える技術力、専門性、人財基盤はIHIグループの強みです。
一方で、新たな検討や取り組みに際しては、実績や確実性を重視する傾向が強くなりやすい面もあります。そのため、事業環境やお客さまのニーズの変化から新たな課題や改善機会が見えても、従来の枠組みを越えた取り組みへ発展させることは容易ではありません。
また、取り組みが生まれても、組織全体に広がり定着するまでに時間を要する傾向があります。
私は、ここを変えなければならないと考えています。従業員一人一人が仕事の中に課題や改善の機会を見つけ、実際に行動に移すこと。そして、その取り組みを個人で終わらせず、周囲が受け止め、組織の取り組みとしていくことが必要です。
私たちが掲げる「挑戦と応援が連鎖する組織文化」は、この流れを組織の中で当たり前のこととして続けていくためのものです。挑戦した人だけに負担が偏るのではなく、周囲が一緒に考え、進め、次につなげる。そうした状態をつくらなければ、これまでにない技術開発や事業成長につながる発想や挑戦はできません。
こうした新たな価値づくりを進めるため、異なる経験や専門を持つ多様な人財との協働を進め、それぞれの強みを組み合わせることで、課題の見方や進め方を変えていきます。
その際に重要なことは、互いの意見の違いをインプットとしてより良い案にすることです。多様な視点を持ち寄りながら議論を重ねることで、一人では思いつかなかった改善の方法や新たな取り組みが生まれます。
こうした挑戦と応援、そして多様な人財の力を生かす上で重要になるのが、従業員と企業の相互理解です。
経営の方向性が、現場の業務に浸透し、現場で生まれた課題や知見が経営に返ってくる。その循環が機能して初めて、取り組みはその場限りで終わらず、組織の中で積み重なっていきます。
加えて、経営と従業員のお互いの理解が進むことで、自身の業務との接続を意識した行動変化が見られるようになります。だからこそ、従業員との対話を重ね、経営と現場の認識を擦り合わせ続けることを重視しています。
当然ながら、新しい取り組みには不確実性が伴います。そのため、経営は「挑戦してください」と求めるだけでは終わりません。挑戦を求める以上、そのリスクを共有し、必要な支援を行い、意思決定に責任を持つ必要があります。私は、人財担当として、この取り組みを組織の中に実装していきます。
日々の仕事の中で生まれた挑戦が周囲の挑戦を促し、組織風土として定着していくこと。そうした連鎖が生まれ、多様な人財の視点と対話が組織の力として生かされている状態こそが、IHIグループの持続的な成長を支える基盤になると考えています。
人財戦略
人財戦略
将来の目指す姿
「良い+強い」会社と
個人の「成長+幸せ」の両立
個人の可能性を最大限引き出し
持続的な成長を牽引する人財を育成
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新たな価値につながる挑戦と応援が連鎖する
組織文化の浸透・実現
——
多様性を強みに変える新たなワークフォース
(様々な人財やAIの協働体制)の実現
IHIグループが担う事業では、高い信頼性や安全性、品質の確保に加え、社会やお客さまに対して安定的に価値を提供し続ける責任が求められます。
こうした特性を有する事業を支える技術力や専門性、人財基盤はIHIグループの強みです。一方で、新たな検討や取り組みを進める際には、十分な実績や確実性を求める傾向が生じやすい側面もあります。その結果、事業環境やお客さまのニーズの変化に伴う新たな課題や改善の機会が見いだされた場合でも、それらを従来の枠組みを越えた取り組みへと発展させることは容易ではありません。
また、取り組みが生まれても、組織全体へ波及・浸透するまでに時間を要する傾向があります。
こうした変化への対応が求められる中、国内の労働人口の減少も相まって、従来以上に、一人一人の能力発揮が重要になっています。多様な人財がそれぞれの強みを生かし、その力を組織の力へと結びつけていくことが求められています。
そのため、IHIグループでは人財を事業競争力の源泉と位置付け、2040年に向けた取り組みの重点を以下の3つとしました。
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個人の可能性を最大限引き出し、
持続可能な成長を牽引する
人財の育成2040年に向けたフェーズ1(FY2026~FY2028)において、成長事業での人財の確保・育成が重要になります。民間エンジン、防衛、原子力といった分野で品質を維持しながら供給責任を着実に果たしていくことができるかどうかは、人財の確保・育成に大きく依存します。
また、IHIグループの競争力の源泉である圧倒的な技術力を維持・発展させ、2040年に向けた持続的な高成長を実現するためには、技術戦略と連動して、事業の拡大・拡張を担う人財を継続的に、育成・獲得していくことが必要です。
人財の確保・育成は、どの事業機会を取り込み、どの規模まで事業を成長させられるかを左右します。これは単なる人員確保の問題ではなく、技術の継承と発展、新たな事業機会の創出を支える強固な人財基盤を構築するための経営課題です。
このため、キャリア採用や成長領域へのリソースシフトを通じて事業戦略に即した人財構成への転換を進めます。併せて、圧倒的な技術力の継承・発展と新たな事業創出を支える人財が、社会・事業構造の変化の中でも途切れることなく育成・確保される仕組みづくりに取り組みます。
また、設計・製造・品質保証を担う人財に加え、工程や拠点を横断して事業全体の生産性向上を牽引する人財の育成・獲得を進めます。これにより、拡大する需要に着実に応える供給体制を構築します。そして、日々の業務で培われた知見を組織の資産として蓄積・展開し、品質と競争力の向上につなげていきます。
さらに、フェーズ1以降も見据え、成長領域を支える技術開発人財の確保・育成を進めるとともに、技術と事業の双方を理解し、新たな事業機会の創出や事業化を担う人財の育成・獲得を強化します。これにより、圧倒的な技術力を持続的な成長につなげる体制を構築していきます。
こうした取り組みを通じて、事業の成長を牽引する人財基盤の強化を進めます。CEO直属組織であるIHIアカデミーでは、将来の経営を担う人財に対し、挑戦的な業務経験や重要課題に取り組む機会を通じて、事業変革を担う経営人財・高度専門人財を計画的に育成しています。 -
新たな価値につながる
挑戦と応援が連鎖する組織文化
の浸透・実現IHIグループの事業は高い信頼性が求められることから、その業務の進め方は前例や確実性を重視しやすい傾向にあります。しかし、社会課題やお客さまのニーズが複雑化し、変化のスピードが増す中では、従来の実績や知見を生かすだけでなく、新たな発想や異なる視点を取り入れながら事業を進化させていくことが重要になっています。
このような環境下では、従業員一人一人が業務の中で、自ら課題を設定し、挑戦・実行していくことが重要です。IHIグループでは、こうした行動を「課題設定」「挑戦」「越境」「実践」として整理し、日々の業務の中で成果につなげていくよう、評価しています。
一方、従業員一人一人が、日々一歩前へ踏み出し、自ら行動することを組織として当たり前とするためには、自発的な行動が成長につながったことを実感し、それを積み重ねることが大切です。
そのためにも、一人一人の自発的な行動を組織として「それ、やろう!」と応援し、個人の挑戦を組織全体の挑戦へと広げていくことが重要です。時には失敗を学びながら、共に成長することで挑戦と応援が連鎖する組織を構築していきます。
これは、IHIグループ従業員からの2,000件を超えるアンケート、経営幹部と従業員との対話、ワークショップなどを通じて、2040年に目指す自分たちの姿としてつくり上げたものです。新たな価値につながる挑戦と応援が連鎖する組織文化は、持続的な高成長を支える基盤として欠かせないものです。継続的な取り組みを通じて浸透・実現を図っていきます。 -
多様性を強みに変える
新たなワークフォース※の実現-
※
多様な人財や働き方、新たな労働の担い手としてのAIを含めた労働力
世界中の人々の安心・安全、豊かな暮らしを根幹から支えるという、2040年のありたい姿を実現するためには、社会を構成している人びとの困り事やニーズを捉えられるように、多様な人財の視点を事業に取り入れる必要があります。また、多様な人財のバックグラウンドや経験、個性が、IHIグループに新しい視点をもたらし、変革を進める原動力になることから、経営戦略の一環として、多様性を重視した環境づくり・組織づくりを行ってきました。
現在の複雑化した事業環境や労働力人口の減少といった社会情勢を踏まえると、多様な知識や経験、価値観を持つ人財が互いの強みを生かしながら協働することで、多様性を組織としての強みに着実に変換していくことが必要です。
また、多様な人財との協働にとどまらず、AIを含めた多様なワークフォースをチームとして、それぞれの強みを発揮していくことが必要であると考えています。AIは人に置き換わるものではなく、人の業務を補完し、生産性と付加価値を高めるための手段です。AIの活用によって生まれた余力を、高度化や新たな取り組みに振り向けることで、仕事の質とスピードを向上させていきます。
IHIグループは、多様な人財とAIがそれぞれの役割を担いながらチームとして連携し、課題解決を実現する組織への転換を進めていきます。 -
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これらの取り組みの重点を通じて、個の力を最大化し、組織力として発揮することで、勝てる技術・成果を創出する組織を実現します。併せて、個人のありたい姿を尊重し柔軟な選択肢を通じて社内外での達成を後押しします。これらにより、「良い+強い」会社と個人の「成長+幸せ」の両立を目指します。
高い技術と信頼性が求められるIHIグループの事業を支える人財基盤をより強固なものにするため、「グループ人財戦略」を策定しました。
本ページでは、人財担当役員が「挑戦と応援が連鎖する組織文化」の重要性を語るとともに、2040年に向けた取り組みの重点を紹介します。
