製品情報

大気水分利用システム

GPシリーズは大気中の水分（ドレン）を有効利用することで様々なメリットを実現します。ドレンとは、圧縮や冷却によって、空気中の水分が凝縮したもので、純水に近い性質を持ちます。
GPシリーズはドライヤーの除湿時に採取されるドレンをコンプレッサー内部に戻し、有効利用しています。これにより、GPシリーズの循環水は運転しながら徐々に純水に近づいていくという特長を持っています。
スケールやスライムの付着による圧縮効率の低下や機械の損傷といったリスクがないため、循環水には水道水相当の水を使用可能であり、純水装置や軟水器といった水の管理のための装置は原則として不要です。また、循環水の給排水は自動管理が可能です。お客さまの維持管理の手間を最小限に抑えるだけでなく、ランニングコストにも優れた機構となっています。

フロー図

GPシリーズの構造

エアエンド
エアエンドには独自開発したツインスクリュータイプのセラミック樹脂コンポジットローターとブロンズケーシングを採用。水との相性に優れた材質を採用することで、安定した高効率運転を実現しています。また、増速ギアユニット、タイミングギアといった潤滑油を使用する機構がなく、非常にシンプルで環境に優しい構造です。
また、配管類はブロンズ、ステンレス、ゴムホースなど本質防錆の材料を使用しているため、錆の心配をすることなく、安心してご使用いただけます。

内部構造図

一段圧縮で潤滑油の使用のないシンプルな構造のため、部品点数とメンテナンスの手間を他の方式と比較して大幅に削減できます。また、吸入フィルターや水フィルターのエレメントはワンタッチで簡単に交換いただける機構を採用しています。機内からの排水には油分が含まれていないため、油水分離等の潤滑油に関わる日常管理が原則として不要になります。

他圧縮方式との違い

水潤滑式オイルフリースクリューコンプレッサーGPシリーズ

• 2本のローターとケーシング間を『水』で潤滑・冷却・シール。一段機でありながら高効率を誇ります。

• 潤滑油の代わりに水を使用しているので、潤滑油の交換・補充・廃油処理は不要です。

• ローターを高速回転させる必要がなく、増速ギアユニット、タイミングギアは不要です。

• 潤滑油を機内にいっさい使用していません。

ドライ式オイルフリースクリューコンプレッサー

• 2本のローターとケーシングの隙間をシールするものがないため、圧縮効率が低くなります。

• 2本のローターを非接触で高速回転させるため、増速ギアユニットや、タイミングギアが必要です。エアエンドの構造は複雑で交換部品が多く、メンテナンス費用がかかります。

• エアエンドを2セット使用するドライ式スクリュー二段機の場合、一段機と比較しても交換部品が多く、メンテナンス費用がかかります。

• 増速ギアやタイミングギアに潤滑油を使用するため潤滑油の交換・補給・廃油処理が必要です。 また、ギアボックスから出る油煙への対策も必要です。

給油式スクリューコンプレッサー

• 2本のローターとケーシング間の潤滑・冷却・シール・防錆に潤滑油を使用。潤滑油の交換・補充・廃油処理が必要です。

• ドライヤーから排出されるドレンは油分を含むため、油水分離等の処理が必要です。

• 吐出空気中に油分が含まれるため、油分除去・油の臭気除去のフィルターが必要です。フィルターで発生する圧力損失を見込んで吐出圧力を高く設定する必要があり、その分だけオイルフリーコンプレッサーと比較して増エネになります。